「開高健ノンフィクション賞受賞作の歴代作品を全部チェックしたい!」
「一覧表でまとめている記事はないのかな?」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、歴代の開高健ノンフィクション賞受賞作品をすべて紹介します。
先に、一覧表を見たい方は、以下をタップしてご覧ください↓
歴代の開高健ノンフィクション賞・受賞作品一覧(タップ)
受賞回(受賞年) | 受賞作 | 受賞者 |
---|---|---|
第23回(2025年) | シリアの家族 | 小松由佳 |
第22回(2024年) | 対馬の海に沈む | 窪田新之助 |
第21回(2023年) | MOCT「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人 | 青島顕 |
第20回(2022年) | 虚ろな革命家たち――連合赤軍森恒夫の足跡をたどって | 佐賀旭 |
第19回(2021年) | ソ連兵へ差し出された娘たち | 平井美帆 |
第18回(2020年) | デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 | 河野啓 |
第17回(2019年) | 聖なるズー | 濱野ちひろ |
第16回(2018年) | 空をゆく巨人 | 川内有緒 |
第15回(2017年) | 黙殺 報じられない”無頼系独立候補”たちの戦い | 畠山理仁 |
第14回(2016年) | マラス 暴力に支配される少年たち | 工藤律子 |
第13回(2015年) | 五色の虹 ―― 満州建国大学卒業生たちの戦後 | 三浦英之 |
第12回(2014年) | ジャスミンの残り香 ―― 「アラブの春」が変えたもの | 田原牧 |
第11回(2013年) | 誕生日を知らない女の子 虐待 ―― その後の子どもたち | 黒川祥子 |
第10回(2012年) | エンジェルフライト 国際霊柩送還士 | 佐々涼子 |
第9回(2011年) | 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 | 水谷竹秀 |
第8回(2010年) | 空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む | 角幡唯介 |
第7回(2009年) | インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸 684日 | 中村安希 |
第6回(2008年) | 最後の冒険家 | 石川直樹 |
第5回(2007年) | ねじれ 医療の光と影を越えて | 志治美世子 |
第4回(2006年) | さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生 | 伊東乾 |
第3回(2005年) | 絵はがきにされた少年 | 藤原章生 |
第2回(2004年) | ウーマン アローン | 廣川まさき |
第1回(2003年) | 虎山へ | 平岡泰博 |
開高健ノンフィクション賞は「社会を深く描きつつ、文学としても力のあるノンフィクション」に光を当てる、日本を代表する賞の一つです。
開高健ノンフィクション賞は、集英社が2009年に創設した文学賞で、小説家・エッセイストとして知られる開高健の業績を記念して設けられました。
対象は前年に刊行された日本語のノンフィクション作品で、ジャンルは社会問題、歴史、自然、文化、人物ドキュメントなど幅広く含まれます。
特徴は「取材の確かさ」「事実の重み」と同時に「文学的表現力」も重視される点です。
単なるルポルタージュにとどまらず、読み物としての完成度や想像力を評価されるため、文学賞とジャーナリズム賞の両面を兼ね備えています。
新人に限らず、中堅やベテラン作家の作品も対象となるため、受賞はノンフィクション作家としての評価を確立する大きな契機となります。
【歴代】開高健ノンフィクション賞・受賞作の一覧|令和受賞分

まずは、歴代開高健ノンフィクション賞・令和受賞分を紹介します。
令和の受賞作一覧はこちら↓
受賞回(年) | 作品名・受賞者 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
---|---|---|
第23回(2025年) | シリアの家族 (小松由佳) | – |
第22回(2024年) | 対馬の海に沈む (窪田新之助) | 聴き放題対象 |
第21回(2023年) | MOCT「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人 (青島顕) | – |
第20回(2022年) | 虚ろな革命家たち――連合赤軍森恒夫の足跡をたどって (佐賀旭) | – |
第19回(2021年) | ソ連兵へ差し出された娘たち (平井美帆) | – |
第18回(2020年) | デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 (河野啓) | – |
第17回(2019年) | 聖なるズー (濱野ちひろ) | – |
第23回(2025年)シリアの家族
第23回開高健ノンフィクション賞は『シリアの家族(小松由佳)』が受賞しました。
書籍は2025年11月に集英社から刊行予定です。
出版されるのが楽しみですね。
第22回(2024年)対馬の海に沈む
2024年 第22回 開高健ノンフィクション賞 受賞作。
JAで「神様」と呼ばれた男の溺死。
執拗な取材の果て、辿り着いたのは、
国境の島に蠢く人間の、深い闇だった。【あらすじ】
人口わずか3万人の長崎県の離島で、日本一の実績を誇り「JAの神様」と呼ばれた男が、自らが運転する車で海に転落し溺死した。44歳という若さだった。彼には巨額の横領の疑いがあったが、果たしてこれは彼一人の悪事だったのか………? 職員の不可解な死をきっかけに、営業ノルマというJAの構造上の問題と、「金」をめぐる人間模様をえぐりだした、衝撃のノンフィクション。
読んだ感想
「“神様”と呼ばれた男の死」は、ただの事故じゃなかった。執拗な取材から浮かび上がるのは、農協という組織が抱える“狭い村社会の闇”。真実が浮かび上がる瞬間の重さに、胸がざわつきました。
(40代男性)
地図から消されそうな小さな島で起きた「見えない事件」を、まるでミステリーのように追いかける。取材者が一歩一歩“真実”を積み重ねる姿が熱く、読み終えたあともその島が心にずっと残ります。
(30代女性)
第21回(2023年)MOCT(モスト)「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人
作品名 | MOCT「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人 |
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著者 | 青島顕 |
出版社 | 集英社 |
【2023年 第21回開高健ノンフィクション賞受賞作】
MOCT(モスト)とは、ロシア語で「橋」「架け橋」のこと。
カバーの写真は、モスクワ市ピャートニツカヤ通り25番地にあったモスクワ放送。
その6階に「日本課」はあった。
東西冷戦下、そこから発信される日本語放送。
その現場では、少なくない数の日本人が業務を担っていた。
彼らはどんな人物だったのか。
そして、志したのは報道だったのか、
プロパガンダ(政治的宣伝)だったのか。
それとも、両国に「MOCT(架け橋)」を築くことだったのか……。
読んだ感想
ラジオの電波を通して、日本とソ連をつなごうとした日本人たちの物語。冷戦という厳しい時代に、文化や言葉で“架け橋”になろうとした人々の姿に心を打たれました。誰かの声に耳をすませることって、大きな力だと気づかされます。
(30代女性)
放送内容がプロパガンダか、自分たちの信念か――その葛藤にリアルさを感じました。ある人はビートルズを流し、ある人は苦しみを抱えつつ語る。難しい状況でも“届けること”への覚悟がすごく伝わってきて、胸が熱くなります。
(40代男性)
『MOCT「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』を見てみる>>
第20回(2022年)虚ろな革命家たち――連合赤軍森恒夫の足跡をたどって

作品名 | 虚ろな革命家たち――連合赤軍森恒夫の足跡をたどって |
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著者 | 佐賀旭 |
出版社 | 集英社 |
第20回開高健ノンフィクション賞、史上最年少受賞!
<連合赤軍事件とは。今、若者の目線で見つめ直す。>
大学院で学生運動について研究していた著者は、ある手紙に出合う。父から子への想いが綴られたその手紙は、12人の同志を殺害した連合赤軍リーダー森恒夫によるものだった。残酷な事件を起こした犯人像と、手紙から受ける印象が結びつかない筆者は、森恒夫の足跡(そくせき)を追い……。
なぜ28歳の青年・森恒夫は日本に革命を起こそうとしたのか、なぜ同志を殺害したのか、そしてなぜ自ら命を絶ったのか……。
その答えを求め、森の高校時代の同級生、北朝鮮に渡った大学時代の後輩、「総括」を生き延びた連合赤軍の元メンバー、よど号ハイジャック事件実行犯の一人・若林盛亮らと対話する。――誰だって、「彼」に成りうるのかもしれない。
開高健ノンフィクション賞を史上最年少で受賞した若き著者が、事件を追いながら、いつの世もつきまとう「政治と暴力」を解決するヒントを探る。
読んだ感想
28歳で同志をリンチ刑に導き、自死した森恒夫という人物の生き方に、「悪人」という決まり文句では語れない葛藤があると感じました。事件の恐ろしさと同じくらい、「なぜ正義を信じられるのか?」という問いに深く向き合う本です。
(40代女性)
著者が若い世代から森を追う姿がまぶしかったです。「歴史は他人事じゃない」という気持ちになり、自分も「したいこと」を問い直したくなる。事件の残酷さだけで終わらせず、自分の心を動かす本だと思いました。
(20代男性)
『虚ろな革命家たち――連合赤軍森恒夫の足跡をたどって』を見てみる>>
第19回(2021年)ソ連兵へ差し出された娘たち
作品名 | ソ連兵へ差し出された娘たち |
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著者 | 平井美帆 |
出版社 | 集英社 |
【2022年 Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞 ノミネート】
文芸評論家・斎藤美奈子氏激賞!
第19回開高健ノンフィクション賞受賞作1945年夏――。日本の敗戦は満州開拓団にとって、地獄の日々の始まりだった。
崩壊した「満州国」に取り残された黒川開拓団(岐阜県送出)は、日本への引揚船が出るまで入植地の陶頼昭に留まることを決断し、集団難民生活に入った。
しかし、暴徒化した現地民による襲撃は日ごとに激しさを増していく。
団幹部らは駅に進駐していたソ連軍司令部に助けを求めたが、今度は下っ端のソ連兵が入れ替わるようにやってきては“女漁り”や略奪を繰り返すようになる。
頭を悩ました団長たちが取った手段とは……。
読んだ感想
敗戦直後の満州で、「接待」と名付けられた女性への性暴力。普通の「娘たち」が犠牲となり、地域社会でなお差別され続けた現実に胸が震えました。歴史は過去のことではなく、私たちが今、向き合うべき現代的な課題だと強く感じます。
(50代女性)
本書は「蔑まれた声」に耳を傾け、被害者の語りを丁寧に記録することで、消えゆく記憶に「生きる力」を与えてくれます。家族や村を守るための「選択」が、いかに過酷で苦しいものだったかを教えてくれ、大切に記憶すべき一冊でした。
(50代男性)
第18回(2020年)デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
作品名 | デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 |
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著者 | 河野啓 |
出版社 | 集英社 |
両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素”登頂を目指した登山家・栗城史多氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか? 最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか? 滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか? 謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かした第18回開高健ノンフィクション賞受賞作!
読んだ感想
「エベレストに登る」というより、「命と演出を見せる」エンタメだったのかもしれない——そんな考えが頭から離れません。彼の失敗や死を、ただ残念に思うだけで終わらせない問いが、この本にはあります。
(50代女性)
栗城史多さんの挑戦は、勇気と虚構が混ざった“エベレスト劇場”でした。無酸素にこだわる姿に命を賭ける覚悟が感じられる一方で、実力ではなく見た目や演出で注目を集めた現代的な虚像の怖さも映し出していて、読み終えたあとに大きなモヤモヤが残ります。
(30代男性)
第17回(2019年)聖なるズー
犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。大型犬を「僕の妻だよ」と紹介する男性。七匹のねずみと「群れ」となって生活する男性。馬に恋する男性。彼らはときに動物とセックスし、深い愛情を持って生活する。過去に十年間にわたってパートナーから身体的、肉体的DVを受け続けた経験を持つ著者は、愛と性を捉えなおしたいという強い動機から、大学院で動物性愛を研究対象に選び、さらにズーたちと寝食をともにしながら、人間にとって愛とは何か、暴力とは何か考察を重ね、人間の深淵に迫る。性にタブーはあるのか? 第17回開高健ノンフィクション賞受賞作。
読んだ感想
この本では「ズー」と呼ばれる人たちが、犬や馬を自分のパートナーとして暮らし、愛し、時にセックスをする姿が描かれます。単なるショックな話ではなく、そこには「対等な関係とは何か」「性とは何か」を考える深みがありました。読後、愛の見方が少し変わる一冊です。
(30代女性)
この本を読んで、自分がどれだけ常識に縛られていたかを痛感しました。「普通とは何か?」という問いが、ズーたちの自然な生活を知ることで迷い始めます。心の奥に残る、本当に自由とは何かを問うノンフィクションです。
(30代男性)
【歴代】開高健ノンフィクション賞・受賞作の一覧|平成以前の受賞分

開高健ノンフィクション賞・受賞作の平成以前受賞分の作品を紹介します。
受賞回(受賞年) | 受賞作 | 受賞者 |
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第16回(2018年) | 空をゆく巨人 | 川内有緒 |
第15回(2017年) | 黙殺 報じられない”無頼系独立候補”たちの戦い | 畠山理仁 |
第14回(2016年) | マラス 暴力に支配される少年たち | 工藤律子 |
第13回(2015年) | 五色の虹 ―― 満州建国大学卒業生たちの戦後 | 三浦英之 |
第12回(2014年) | ジャスミンの残り香 ―― 「アラブの春」が変えたもの | 田原牧 |
第11回(2013年) | 誕生日を知らない女の子 虐待 ―― その後の子どもたち | 黒川祥子 |
第10回(2012年) | エンジェルフライト 国際霊柩送還士 | 佐々涼子 |
第9回(2011年) | 日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 | 水谷竹秀 |
第8回(2010年) | 空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む | 角幡唯介 |
第7回(2009年) | インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸 684日 | 中村安希 |
第6回(2008年) | 最後の冒険家 | 石川直樹 |
第5回(2007年) | ねじれ 医療の光と影を越えて | 志治美世子 |
第4回(2006年) | さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生 | 伊東乾 |
第3回(2005年) | 絵はがきにされた少年 | 藤原章生 |
第2回(2004年) | ウーマン アローン | 廣川まさき |
第1回(2003年) | 虎山へ | 平岡泰博 |
まとめ:【歴代】開高健ノンフィクション賞・受賞作の一覧で読みたい作品を見つけよう

歴代開高健ノンフィクション賞・受賞作品を紹介してきました。
興味のある本があったら、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
無料で聴く方法
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それぞれ見ていきましょう
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Step2:アプリをダウンロードして聴く
続いて、スマホにアプリをダウンロードして、好きな本を聴いてみましょう。
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よいオーディブル体験を〜