「芥川賞2025をまとめたページを見たい」
「ノミネート作品も合わせてチェックしたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、第173回・174回の芥川賞2025の結果を、ノミネート作品も合わせて紹介します。
芥川賞2025(上半期)の結果|第173回ノミネート作品も紹介

第173回芥川賞(2025上半期)の受賞作は「該当作なし」となりました。(第173回直木賞も「該当者なし」でした)
第173回の芥川賞ノミネート作品は以下の4作品です。
- 『トラジェクトリー』(グレゴリー・ケズナジャット)
- 『鳥の夢の場合』(駒田隼也)
- 『踊れ、愛より痛いほうへ』(向坂くじら)
- 『たえまない光の足し算』(日比野コレコ)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第173回】芥川賞受賞:トラジェクトリー
| 作品名 | トラジェクトリー |
|---|---|
| 著者 | グレゴリー・ケズナジャット |
| 出版社 | 文藝春秋 |
第173回芥川賞候補作
英会話教師として日本で就職したブランドンは、アポロ11号の月面着陸計画の記録を教材に、熟年の生徒・カワムラとレッスンを続ける。
やがて、2人のあいだに不思議な交流が生まれていく。
日本に逃げたアメリカ人と、かつてアメリカに憧れた日本人。
2人の人生の軌道<トラジェクトリー>がすれ違う時、何かが起きる――
アメリカ出身の作家が端正な日本語で描く、新世代の「越境文学」
ニューオーリンズにフォークナーと小泉八雲の残影を見る珠玉の短編「汽水」併録
読んだ感想
日本になんとなく住み着いたアメリカ人英語教師の日常を描いた物語。特に大きな事件は起きないけど、「別に日本が好きってわけじゃない」彼の目線がすごくリアル。話すと面倒なのに文章は天才的な生徒とか、いるいる!ってなるキャラも面白い。もう海外から憧れられる国じゃないのかも…という、静かなのに核心を突くような雰囲気が、今の時代を的確に切り取っていて、自分の将来や居場所について考えさせられました。
(20代女性)
【第173回】芥川賞受賞:鳥の夢の場合
デビュー作にして、第173回芥川賞候補作! 第68回群像新人文学賞受賞作! 「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」彼の胸に耳を当てた。するとたしかに心臓が止まっていた――。シェアハウスに住まう二人と一羽の文鳥。一つ屋根の下、同居人の蓮見から初瀬にもたらされた、気軽で不穏な頼み事。夢と現、過去と現在、生と死。あちらとこちらを隔てる川を見つめながら、「わたし」が決断するまでの五十五日。
読んだ感想
文章はじゃっかん読みにくいですが、自分の心と体のつながりを疑ってしまう「あの感じ」を、ここまで執拗に、正確に言語化した小説は初めてです。主人公の脳内をそのまま追体験するような、めまいがするほどの没入感に圧倒されました。合う合わないが激しいけど、この感覚に心当たりがある人には、きっと一生忘れられない本になります。
(30代男性)
『鳥の夢の場合』は2025/12/12から聴き放題対象です>>
【第173回】ノミネート作品:踊れ、愛より痛いほうへ
| 作品名 | 踊れ、愛より痛いほうへ |
|---|---|
| 著者 | 向坂くじら |
| 出版社 | 河出書房新社 |
初小説にして芥川賞候補作となった『いなくなくならなくならないで』に続く、向坂くじらの小説第二弾! 幼い頃から納得できないことがあると「割れる」アンノは、愛に疑念を抱いていて――
読んだ感想
「私、ここにいていいのかな?」そんな不安から、実家の庭のテントで暮らす少女アンノ。過去の出来事がきっかけで、生と死の現実感が分からなくなった彼女の言動が、痛いほどリアルで胸に刺さります。重いテーマなのに、鋭いユーモアもあって驚くほど読みやすい。自分の存在や居場所に悩んだことがある人なら、きっと共感してしまう傑作です。
(40代女性)
【第173回】ノミネート作品:たえまない光の足し算
| 作品名 | たえまない光の足し算 |
|---|---|
| 著者 | 日比野コレコ |
| 出版社 | 文藝春秋 |
若者たちの生を鮮やかに描く、芥川賞候補作
第173回芥川賞候補作
若者たちの生を鮮烈な文章で描く、これが文学の未来!「かいぶつ」と呼ばれる時計台が見下ろす公園で出会った二人の少女と一人の青年。
美容外科のポスターに啓示を受け、花を食べる“異食の道化師”薗(その)。
「みんなのひと」になりたくて、フリーハグを続ける“抱擁師”ハグ。
“プロの軟派師”としてデビューしたばかりの弘愛(ひろめぐ)。「こんなふうだったら、かんぺきだと思う」
「なにが」
「人と人とのむすびつきがさ」ここは帰るべき家を持たない少年少女たちの残酷な楽園
21歳の新鋭が爆発させる愛と幻想の世界!
読んだ感想
トー横を思わせる場所で、人が食べられない物を食べる少女。一見、奇妙な設定は、社会に傷つけられた彼女の痛みを表現する、切実なメタファーだと感じた。独特の言葉で紡がれる世界は、まるで詩のようで、一度ハマると抜け出せない。好き嫌いは分かれるだろうけど、これは魂の叫びを描いた、痛々しくも美しい傑作。心に深く刻まれる一冊です。
(30代男性)
芥川賞2025(下半期)の結果|第174回ノミネート作品も紹介

第174回直木賞(2025下半期)の受賞作とノミネート作品は以下の4作品です。
- 『時の家』(鳥山まこと)
- ☆『叫び』(畠山丑雄)
- 『貝殻航路』(久栖博季)
- 『へび』(坂崎かおる)
- 『BOXBOXBOXBOX』(坂本湾)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第174回】芥川賞受賞:時の家
第174回芥川賞&第47回野間文芸新人賞受賞作!
ここで暮らしていた人々の存在の証を、ただ、描きとめておきたい。
三田文學新人賞でデビューした注目の小説家が、傑出した完成度で紡いだあたらしい建築文学。**********************
いしいしんじ氏&松永K三蔵氏、推薦!「大切に建てられた一軒の家に、ひとの気配がやどる。流れる時のすきまから、あまたの声がもれだしてくる。いつかまた、この本のなかに帰ってこようと思った。」
――いしいしんじ「紐解かれていく「時の家」の記憶は、語られなかった想いに繋がる。物質(モノ)がこれほど繊細に語り得る小説を私は知らない。」
――松永K三蔵
**********************青年は描く。その家の床を、柱を、天井を、タイルを、壁を、そこに刻まれた記憶を。
目を凝らせば無数の細部が浮かび、手をかざせば塗り重ねられた厚みが胸を突く。
幾層にも重なる存在の名残りを愛おしむように編み上げた、新鋭による飛躍作。【装幀】水戸部 功
読んだ感想
一軒の家を通して、いろいろな人の人生が描かれているところが良かったです。家も人と同じように長い時間を過ごしているのだと感じました。落ち着いた物語なので、ゆっくり読みたい人に合うと思います。
(60代男性)
最初は時間の移り変わりが少し分かりにくかったけど、途中からどんどん引き込まれました。同じ家でいろいろな人が暮らしてきたことを考えると、不思議な気持ちになります。静かだけど印象に残る話でした。
(20代女性)
【第174回】芥川賞受賞:叫び
【第174回 芥川賞受賞!】
聞いて欲しい人が一人おるんです。「政と聖」(まつりごと)を描く芥川賞受賞作。
早野ひかるは「先生」に打ちのめされ、銅鐸と土地の来歴を学び始める。ここではかつて罌粟栽培と阿片製造が盛んで、満州に渡って「陛下への花束」を編み、紀元2600年記念万博を楽しみにしていた青年がいた。いつしか昭和と令和はつながり、封印されていた声が溢れ出す。大阪と大陸で響き合う夢とロマン、恋愛政治小説。
読んだ感想
銅鐸を作る謎の先生が出てきたあたりから、一気に変な世界へ入っていく感じが面白かったです。よく分からない部分もあるけど、文章の勢いで読めました。かなり不思議な小説です。
(20代男性)
何もかもうまくいかなくなった主人公が、先生との出会いで変わっていくところが印象に残りました。重そうなタイトルですが、笑える場面もありました。
(20代女性)
【第172回】ノミネート作品:貝殻航路
霧深い道東の街で淡く光を放つ希望の航路
北方領土を間近に望む土地に生まれ、漁師の父に育てられた主人公は、アイヌにルーツを持つ夫と結婚し釧路の街に移り住む。
アラスカからの豪華客船が釧路に寄港するというニュースの一方で、ミュージシャンの夫は行き先も告げずに家を出た。
倦んだ孤独をひとり抱えるわたしは、幼いころに父と見た貝殻島のことを思い出す。「カイカライ。波の上面低いもの、という意味で、満潮になれば水没してしまうちっぽけな島だよ、日本では貝殻島、カイカライはアイヌ語ね」
北方領土という戦後史にひっそり佇む貝殻島の灯台、かつて海上の国境を越えロシア船に拿捕された父、静かに民族の記憶をつなぐ夫とその妹――いくつものかすかな光が敷きつめられた貝殻島への航路とは。
北海道東部、道東と呼ばれる土地の風土を細やかに描き、そこに暮らす人間の内奥に迫る野心作。
選考委員から高い評価を得た第174回芥川賞候補作。
読んだ感想
霧に包まれた釧路の景色が目に浮かぶようで、静かなのにずっと緊張感がありました。海や鳥、灯台の描写がきれいです。寒さや湿った空気まで伝わってくる感じがしました。
(20代女性)
【第174回】ノミネート作品:へび
| 作品名 | へび |
|---|---|
| 著者 | 坂崎かおる |
| 出版社 | 文藝春秋 |
字滑りは、『文學界 2025年10月号』に掲載されています。
読んだ感想
へびのぬいぐるみが家族を見ているという設定がかなり変わっていて、最初から引き込まれました。誰の言葉なのか迷う場面もあります。でも、その分だけ家族の中に入り込んだような感覚がありました。
(40代女性)
【第174回】ノミネート作品:BOXBOXBOXBOX
| 作品名 | BOXBOXBOXBOX |
|---|---|
| 著者 | 坂本湾 |
| 出版社 | 河出書房新社 |
宅配所に流れる箱を仕分ける安(あん)。ある箱の中身を見た瞬間から次々に箱が消えていって――顔なき作業員たちの倦怠と衝動を描くベルトコンベア・サスペンス。第62回文藝賞受賞。
読んだ感想
働く人が一人の人間ではなく、仕組みの部品として扱われていく様子が印象に残りました。登場人物に共感しにくいところも、この作品らしさだと思います。読後も何となく落ち着きませんでした。
(40代女性)
芥川賞2025年(第173・174回)は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

第173・174回芥川賞(2025年)の受賞作品とノミネート作品を紹介してきました。
興味のある本が見つかった人は、ぜひ読んでみてくださいね↓
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|---|---|---|
| トラジェクトリー | 読む | – |
| 鳥の夢の場合 | 読む | 2025/12/12〜 聴き放題対象 |
| 踊れ、愛より痛いほうへ | 読む | – |
| たえまない光の足し算 | 読む | – |
| \受賞/ 時の家 | 読む | – |
| \受賞/ 叫び | 読む | 聴き放題対象 |
| 貝殻航路 | 読む | – |
| へび | 読む | – |
| BOXBOXBOXBOX | 読む | – |
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それぞれ見ていきましょう
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