「ハヤカワSFコンテスト・受賞作の歴代作品を全部チェックしたい!」
「一覧表でまとめている記事はないのかな?」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、歴代のハヤカワSFコンテスト・受賞作品をすべて紹介します。
先に歴代ハヤカワSFコンテスト一覧表を見たい方は、以下をタップしてご覧ください↓
歴代のハヤカワSFコンテスト・受賞作品一覧(タップ)
受賞回(年) | 作品名 | 受賞者 |
---|---|---|
第12回(2024年) | コミケへの聖歌 | カスガ |
第12回(2024年) | 羊式型人間模擬機 | 犬怪寅日子 |
第11回(2023年) | ホライズン・ゲート 事象の狩人 『ホライズン・ガール~地平の少女~』から改題 | 矢野アロウ |
第10回(2022年) | 標本作家 | 小川楽喜 |
第9回(2021年) | スター・シェイカー | オスタハーゲンの鍵 |
第5回(2017年) | コヌルトピア | 津久井五月 |
第5回(2017年) | 構造素子 | 樋口恭介 |
第3回(2015年) | ユートロニカのこちら側 | 小川哲 |
第2回(2014年) | ニルヤの島 | 柴田勝家 |
第1回(2013年) | みずは無間 | 六冬 |
【歴代】ハヤカワSFコンテスト・受賞作の一覧|令和受賞分

まずは、歴代ハヤカワSFコンテスト・受賞作の令和受賞分を紹介します。
令和の受賞作品の一覧はこちら↓
受賞回(年) | 作品名 | 受賞者 |
---|---|---|
第12回(2024年) | コミケへの聖歌 | カスガ |
第12回(2024年) | 羊式型人間模擬機 | 犬怪寅日子 |
第11回(2023年) | ホライズン・ゲート 事象の狩人 『ホライズン・ガール~地平の少女~』から改題 | 矢野アロウ |
第10回(2022年) | 標本作家 | 小川楽喜 |
第9回(2021年) | スター・シェイカー | オスタハーゲンの鍵 |
第12回(2024年)コミケへの聖歌
第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作
21世紀半ばに文明は滅んだ。東京は赤い霧に包まれ、そこから戻って来た者はいない。山奥の僻村イリス沢に生き残った少数の人々は、原始的な農耕と苛酷な封建制の下で命を繋いでいる。そんな時代でも、少女たちは廃屋を改造した〈部室〉に集まり、タンポポの〈お茶〉を優雅に楽しみながら、友情に、部活に、マンガにと、青春を謳歌する。彼女ら《イリス漫画同好会》の次なる目標は〈コミケ〉、それは旧時代に東京の海辺に存在したマンガの楽園だ。文明の放課後を描く、ポストアポカリプス部活SF。
読んだ感想
文明崩壊後の村で、少女たちが旧世界の漫画を発見し、コミケを目指す物語が心温まりました。彼女たちの友情や挑戦の姿に感動して、思わず引き込まれました。
(30代女性)
第12回(2024年)羊式型人間模擬機
作品名 | 羊式型人間模擬機 |
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著者 | 犬怪寅日子 |
出版社 | 早川書房 |
第12回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作
男性が死の間際に「御羊」に変身する一族に仕える「わたくし」は、その肉を捌き血族に食べさせることを生業としている。ついに大旦那が御羊になったある日、「わたくし」は儀式の準備を進めるが、一族の者たちは「御羊」に対して複雑な思いを抱いていた。かれらはなぜ、何代にもわたり血族の肉を食みつづけるのか。人間は/機械は、何のために存在するのか――第12回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞した異色の幻想SF。
読んだ感想
アンドロイドの視点から描かれる家族の歴史が新鮮でした。淡々とした語りの中にも心が動く場面があり、何度も読み返したくなる作品です。
(50代男性)
第11回(2023年)ホライズン・ゲート 事象の狩人
作品名 | ホライズン・ゲート 事象の狩人 |
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著者 | 矢野アロウ |
出版社 | 早川書房 |
超巨大ブラックホール〈ダーク・エイジ〉にあるという、別の宇宙に繋がる〈【門/ゲート】〉。その手がかりを求め、意識から分断された右脳に狩猟の神を宿すヒルギス人の少女シンイーと、前後に分離した脳で時間を見通すパメラ人の少年イオは事象の地平面へ……第11回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作!
読んだ感想
SF小説なのに、読みやすくてびっくりしました。イオの過去・現在・未来を見通す能力や、シンイーのスナイパーとしての腕前など、キャラクターの特徴がしっかり活きてて面白かったです。人間ドラマもしっかりして楽しめました。
(30代女性)
第10回(2022年)標本作家
作品名 | 標本作家 |
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著者 | 小川楽喜 |
出版社 | 早川書房 |
第10回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作
精緻なディティールと圧巻のスケール。
SFの新たなる未来を紡ぎ出す、異色の一大巨篇!
■ストーリー
西暦80万2700年、人類滅亡後の地球。高等知的生命体「玲伎種」は人類の文化を研究するため、収容施設〈終古の人籃〉を設立。蘇生した歴史上の名だたる文豪たちに小説を執筆させていた。その代償は、不老不死の肉体を与えることと、彼らの願いを一つだけ叶えること。しかしながら、玲伎種による〈異才混淆〉の導入によって自己の作風と感情を混ぜ合わされ、数万年にわたって歪んだ共著を強いられ続けてきた作家たちは、次第にその才能を枯渇させてしまっていた。そんな現状に対して、作家と玲伎種の交渉役である〈巡稿者〉メアリ・カヴァンは、ささやかな、しかし重大な反逆を試みた——
「やめませんか? あなたひとりで書いたほうが、良いものができると思います」
読んだ感想
美大生の永島くんが標本作家の世界に引き込まれていく様子がリアルで面白かったです。最後の展開は予想を裏切る展開でワクワクしました。芸術好きにはたまらない一冊だと思います!
(20代男性)
第10回(2021年)スター・シェイカー
作品名 | スター・シェイカー |
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著者 | オスタハーゲンの鍵 |
出版社 | 早川書房 |
人類がテレポートに目覚めた未来。赤川勇虎は少女ナクサと逃亡中に驚異的な能力に目覚める。緊迫のハイパーインフレ瞬間移動SF
読んだ感想
テレポートという身近なSF要素を、ここまで突き詰めた本ははじめて。真空裂波や膨殺など、テレポートの危険性を考えると、ゾクゾクします。人類の運命を左右する冒険、最後まで目が離せません。
(30代男性)
【歴代】ハヤカワSFコンテスト・受賞作の一覧|平成の受賞分

歴代ハヤカワSFコンテスト・受賞作の平成受賞分の作品を紹介します。
受賞回(年) | 作品名 | 受賞者 |
---|---|---|
第5回(2017年) | コヌルトピア | 津久井五月 |
第5回(2017年) | 構造素子 | 樋口恭介 |
第3回(2015年) | ユートロニカのこちら側 | 小川哲 |
第2回(2014年) | ニルヤの島 | 柴田勝家 |
第1回(2013年) | みずは無間 | 六冬 |
第5回(2017年)コルヌトピア
人類が植物の生理機能を演算に応用する技術「フロラ」を生み出した未来。東京は23区全体を取り囲む環状緑地帯により巨大な計算資源都市へ発展していた。フロラ企業に勤める砂山淵彦は、とある事故調査の過程で天才植物学者の折口鶲と出逢う。若者たちを通して描かれる、植物と人類の新たなる共生のヴィジョンとは? 第5回SFコンテスト大賞受賞作、本篇のその後を描いた中篇を追加して文庫化。解説/ドミニク・チェン
読んだ感想
植物がコンピューターになるっていう発想が斬新でした。フロラ技術による火災事件など、新技術の影響を見て、現代社会への問いかけを感じました。
(20代女性)
第5回(2017年)構造素子
売れないSF作家だった父ダニエルの死後、エドガーは母ラブレスから未完の草稿を渡される。その物語内で、人工意識の研究者だった両親は子をもうけるかわりに人工意識、エドガー001を構築した。自己増殖するエドガー001は新たな物語を生み出し、草稿を読むエドガーもまた、父ダニエルとの思い出をそこに重ね書きしていく。選考会で絶賛を浴びた、現代SF100年の類い稀なる総括。第5回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。解説/神林長平
読んだ感想
富岡が感じるジレンマや、研究室での人間関係がリアルに描かれていて、ハマりました。また、量子コンピューターの説明も分かりやすく、専門知識がなくても楽しめました。
(30代男性)
第3回(2015年)ユートロニカのこちら側
作品名 | ユートロニカのこちら側 |
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著者 | 小川哲 |
出版社 | 早川書房 |
個人情報を提供する見返りとして、生活全般を保証する実験都市アガスティア・リゾート。理想的な環境で生きる人々が向き合うのは、進化と未来を啓示する”永遠の静寂”だった――『ゲームの王国』で話題を呼ぶSF新世代の俊英がユートピアの極北を描き出す! 解説収録/入江哲朗
読んだ感想
アガスティアリゾートの設定がめちゃくちゃ面白かったです。個人情報を提供することで理想的な生活を得るディストピア。読んだ後も考えさせるテーマで深かったです。
(20代男性)
第2回(2014年)ニルヤの島
人生のすべてを記録し再生できる生体受像(ビオヴィス)の発明により、死後の世界という概念が否定された未来。ミクロネシア経済連合体(ECM)を訪れた文化人類学者イリアス・ノヴァクは、浜辺で死出の船を作る老人と出会う。この南洋に残る「世界最後の宗教」によれば、人は死ぬと「ニルヤの島」へ行くという――生と死の相克の果てにノヴァクが知る、人類の魂を導く実験とは? 新鋭が圧倒的な筆致で叙述する、第2回SFコンテスト大賞受賞作。
読んだ感想
生体受像という概念が印象的でした。人生や死について考えるきっかけになります。また、時系列がバラバラの4つのエピソードが徐々につながっていく構成も面白かったです。
(30代男性)
第1回(2013年)みずは無間
作品名 | みずは無間 |
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著者 | 六冬和生 |
出版社 | 早川書房 |
【第1回ハヤカワSFコンテスト受賞作】雨野透の人格が転写され宇宙を旅する惑星探査機。彼の中の、地球に残した元恋人みずはと 過ごした記憶が、宇宙の危機を招来する……壮大な思弁的宇宙SF
読んだ感想
AIが宇宙を旅しながら恋人の思い出を振り返る新しい視点が面白かったです。SFなのに恋愛要素もあって、予想外の展開にドキドキしました。
(20代女性)
まとめ:【歴代】ハヤカワSFコンテスト・受賞作の一覧で読みたい作品を見つけよう

歴代ハヤカワSFコンテスト・受賞作品を紹介してきました。
興味のある本があったら、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。