「本格ミステリ大賞・受賞作の歴代作品を全部チェックしたい!」
「一覧表でまとめている記事はないのかな?」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、歴代の本格ミステリ大賞・受賞作品をすべて紹介します。
先に歴代本格ミステリ大賞一覧表を見たい方は、以下をタップしてご覧ください↓
歴代の本格ミステリ大賞・受賞作品一覧(タップ)
小説部門
受賞回(年) | 受賞作 | 受賞者 |
---|---|---|
第25回(2025年) | 彼女が探偵でなければ | 逸木裕 |
第24回(2024年) | 地雷グリコ | 青崎有吾 |
第23回(2023年) | 名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件― | 白井智之 |
第22回(2022年) | 大鞠家殺人事件 | 芦辺拓 |
第22回(2022年) | 黒牢城 | 米澤穂信 |
第21回(2021年) | 蝉かえる | 櫻田智也 |
第20回(2020年) | medium 霊媒探偵城塚翡翠 | 相沢沙呼 |
第19回(2019年) | 刀と傘 明治京洛推理帖 | 伊吹亜門 |
第18回(2018年) | 屍人荘の殺人 | 今村昌弘 |
第17回(2017年) | 涙香迷宮 | 竹本健治 |
第16回(2016年) | 死と砂時計 | 鳥飼否宇 |
第15回(2015年) | さよなら神様 | 麻耶雄嵩 |
第14回(2014年) | スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ | 森川智喜 |
第13回(2013年) | 密室蒐集家 | 大山誠一郎 |
第12回(2012年) | 虚構推理 鋼人七瀬 | 城平京 |
第11回(2011年) | 隻眼の少女 | 麻耶雄嵩 |
第10回(2010年) | 水魑の如き沈むもの | 三津田信三 |
第9回(2009年) | 完全恋愛 | 牧薩次 |
第8回(2008年) | 女王国の城 | 有栖川有栖 |
第7回(2007年) | シャドウ | 道尾秀介 |
第6回(2006年) | 容疑者Xの献身 | 東野圭吾 |
第5回(2005年) | 生首に聞いてみろ | 法月綸太郎 |
第4回(2004年) | 葉桜の季節に君を想うということ | 歌野晶午 |
第3回(2003年) | GOTH リストカット事件 | 乙一 |
第2回(2002年) | ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件 | 山田正紀 |
第1回(2001年) | 壺中の天国 | 倉知淳 |
評論・研究部門
受賞回(年) | 受賞作 | 受賞者 |
---|---|---|
第25回(2025年) | 死体置場で待ち合わせ | 法月綸太郎、 新保博久 |
第24回(2024年) | ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション | 川出 正樹 |
第23回(2023年) | 阿津川辰海 読書日記 かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉 | 阿津川辰海 |
第22回(2022年) | 短編ミステリの二百年1〜6 | 小森収(編) |
第21回(2021年) | 数学者と哲学者の密室――天城一と笠井潔、そして探偵と密室と社会 | 飯城勇三 |
第20回(2020年) | モダニズム・ミステリの時代 探偵小説が新感覚だった頃 | 長山靖生 |
第19回(2019年) | 乱歩謎解きクロニクル | 中相作 |
第18回(2018年) | 本格ミステリ戯作三昧 贋作と評論で描く本格ミステリ十五の魅力 | 飯城勇三 |
第17回(2017年) | 本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド | 喜国雅彦、国樹由香 |
第16回(2016年) | ミステリ読者のための連城三紀彦全作品ガイド 増補改訂版 | 浅木原忍 |
第15回(2015年) | アガサ・クリスティー完全攻略 | 霜月蒼 |
第14回(2014年) | ロジャー・アクロイドはなぜ殺される? | 内田隆三 |
第13回(2013年) | 本格ミステリ鑑賞術 | 福井健太 |
第12回(2012年) | 探偵小説と叙述トリック ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか? | 笠井潔 |
第11回(2011年) | エラリー・クイーン論 | 飯城勇三 |
第10回(2010年) | 戦前戦後異端文学論 | 谷口基 |
第9回(2009年) | 「謎」の解像度 | 円堂都司昭 |
第8回(2008年) | 探偵小説の論理学 | 小森健太朗 |
第7回(2007年) | 論理の蜘蛛の巣の中で | 巽昌章 |
第6回(2006年) | ニッポン硬貨の謎 | 北村薫 |
第5回(2005年) | 天城一の密室犯罪学教程 | 天城一(著)、日下三蔵(編) |
第4回(2004年) | 水面の星座 水底の宝石 | 千街晶之 |
第3回(2003年) | 探偵小説論序説 | 笠井潔 |
第2回(2002年) | 乱視読者の帰還 | 若島正 |
第1回(2001年) | 日本ミステリー事典 | 権田萬治、新保博久 |
本格ミステリ大賞は、日本のミステリー作家クラブが主催する文学賞です。
推理小説の中でも特に「論理的な謎解き」を重視した作品を評価します。
選考対象は前年に刊行された長編や連作短編集などで、現役作家による投票・選考会を経て決まります。
派手なアクションや偶然に頼らず、伏線や論理で真相に迫る“本格ミステリ”らしさが大切にされます。
新人賞ではなく、既に活動している作家も対象となるため、受賞作はミステリファンの間で質の高い作品として注目されます。
【歴代】本格ミステリ大賞(小説部門)の一覧|令和受賞分

まずは、歴代本格ミステリ大賞・令和受賞分を紹介します。
令和の受賞作一覧はこちら↓
小説部門
受賞回(年) | 作品名・受賞者 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
---|---|---|
第25回(2025年) | 彼女が探偵でなければ (逸木裕) | \2026/1/2から/ 聴き放題対象 |
第24回(2024年) | 地雷グリコ (青崎有吾) | 聴き放題対象 |
第23回(2023年) | 名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件― (白井智之) | 聴き放題対象 |
第22回(2022年) | 大鞠家殺人事件 (芦辺 拓) | – |
第22回(2022年) | 黒牢城 (米澤穂信) | 聴き放題対象 |
第21回(2021年) | 蝉かえる (櫻田 智也) | – |
第20回(2020年) | medium 霊媒探偵城塚翡翠 (相沢沙呼) | – |
第19回(2019年) | 刀と傘 明治京洛推理帖 (伊吹 亜門) | – |
【小説部門】第25回(2025年)彼女が探偵でなければ
作品名 | 彼女が探偵でなければ |
---|---|
著者 | 逸木裕 |
出版社 | KADOKAWA |
こうなることを知っていたら、わたしは探偵をやめていただろうか。
森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。
読んだ感想
子どもや家族の秘密に向き合う探偵・みどり。事件を解くだけじゃなく、人の心の複雑さや温かさまで描かれていて、読後は少し胸があたたかくなりました。
(30代男性)
探偵・森田みどりが出会うのは、日常の中に隠れた小さな謎や、人の心のひだ。子どもや家族をめぐる物語が、短編ごとに静かに深まり、最後には一つの大きな物語に繋がっていきます。
(40代女性)
『彼女が探偵でなければ』は2026/1/2から無料で聴けます>>
【小説部門】第24回(2024年)地雷グリコ
ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説!
射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。
読んだ感想
地雷グリコ、マジで面白い!子供の頃のグリコに地雷ルールを加えるだけで、こんなに奥深くなるなんて驚き。主人公の真兎ちゃんが次々と難関を突破していく展開にドキドキが止まらなかった。ゲーム感覚でサクサク読めるのに、頭を使う感じがたまらない。ミステリー好きじゃなくても楽しめる作品だと思う!
(20代男性)
期待以上でした!普段馴染みのあるゲームがベースになっているので、とっつきやすいのに、戦略性が高くて引き込まれます。特に、主人公の真兎の機転の利かせ方がカッコよくて、思わず応援したくなりました。ミステリーの要素もしっかりあって、最後まで目が離せない一冊です。
(30代女性)
【小説部門】第23回(2023年)名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件
作品名 | 名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件― |
---|---|
著者 | 白井智之 |
出版社 | 新潮社 |
奇蹟 VS 探偵!
ロジックは、カルトの信仰に勝つことができるのか?病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。
調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。
奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか?
圧巻の解決編一五〇ページ!
特殊設定、多重解決推理の最前線!
読んだ感想
普通の推理小説と思っていたら大間違い。何度も真相がひっくり返り、最後に「そういうことだったのか!」とゾクッとしました。長めの解決編も一気に読める面白さです。
(30代女性)
人々が信じる“教え”が、事件をさらにややこしくしていくのが面白いところ。閉ざされた島での息の詰まるような空気と、頭を使う推理の両方を楽しめます。
(30代男性)
【小説部門】第22回(2022年)大鞠家殺人事件
昭和18年、大阪・船場。
陸軍少将の娘は商家の長男に嫁いだ。吊るされた男、池に突き立った日本刀、酒樽の死体。
一族を襲う惨劇は衝撃の終幕を迎える――正統派本格の歴史に新たな頁を加える傑作
第75回日本推理作家協会賞、第22回本格ミステリ大賞受賞作
読んだ感想
戦時中の大阪・船場にある大きな商家で、跡継ぎの娘が嫁ぎ、次々と事件が起こります。登場人物たちの言葉や行動を追っていくうちに、事件の全体像が少しずつ見えてきて夢中になりました。
(20代女性)
冒頭で「犯人は誰だ?」とちょっと気づきそうになるけど、読みすすめると「どうして?」の背景が見えてきて、そこがいちばん印象的。物語の終わりでは、この家族に起きたことの意味がじんわり胸に残り、過去の“時間”をそっと感じることができました。
(30代男性)
【小説部門】第22回(2022年)黒牢城
本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちる。兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが――。
事件の裏には何が潜むのか。乱世を生きる果てに救いはあるか。城という巨大な密室で起きた四つの事件に対峙する、村重と官兵衛、二人の探偵の壮絶な推理戦が歴史を動かす。
読んだ感想
歴史とミステリーが見事に融合し、荒木村重の心理描写がよかったです。登場人物たちの葛藤や思惑が生々しく伝わってきて、まるでその場にいるような臨場感がありました。歴史好きはもちろん、ミステリーファンにもおすすめの一冊です。
(40代女性)
歴史小説とミステリーの融合が見事。荒木村重と黒田官兵衛の駆け引きに引き込まれ、ページをめくる手が止まりませんでした。通勤中に電車で読んでいたら、駅を乗り過ごしそうなほど没頭してしまいました。
(30代男性)
【小説部門】第21回(2021年)蝉かえる
昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉。
彼が出会う、人間の悲しみや愛おしさを秘めた5つの謎。
第74回日本推理作家協会賞&第21回本格ミステリ大賞をW受賞、連作集第2弾。全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた――。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか? エリ沢が意外な真相を語る「蝉かえる」。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりを解き明かす、第73回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など5編を収録。注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞を受賞した、ミステリ連作短編集第2弾。
読んだ感想
主人公は昆虫マニアな青年・魞沢泉(えりさわ せん)。彼が出会うのは、幽霊のような少女や交通事故、外国人の死…など、どこか不思議な事件たちです。一話ごとにミステリーとしての味わいと、優しい人間ドラマがあり、読み終えるたびにほっこりと胸に残る作品でした。
(40代女性)
昆虫や自然が好きな人にとっては特にたまらない“世界観”ですが、ミステリーが苦手な人でも楽しめるやさしさがあります。魞沢の人柄がじんわり伝わってきて、読み終えたあとに「また会いたい」と思える温かさがありました。
(30代男性)
【小説部門】第20回(2020年)medium 霊媒探偵城塚翡翠
作品名 | medium 霊媒探偵城塚翡翠 |
---|---|
著者 | 相沢沙呼 |
出版社 | 講談社 |
死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作!
★★★★★
ミステリランキング5冠!★第20回本格ミステリ大賞受賞
★このミステリーがすごい! 1位
★本格ミステリ・ベスト10 1位
★SRの会ミステリベスト10 1位
★2019年ベストブックさらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補!
★★★★★城塚翡翠。
彼女は、なにを視(み)ていたのだろう……?すべてが、伏線。
読んだ感想
最初はオカルト風でちょっと怖さもあると思ったけど、後半に進むにつれて論理的な推理と見事に交差する展開にハマりました。幽霊っぽさだけじゃない、しっかりした謎解きの面白さがあって、“霊媒ミステリー”の新しさを感じられました。
(40代女性)
翡翠(ひすい)は幽霊の声を伝える「霊媒師」。でも実は、見た目のイメージとは裏腹に――物語の最後にわかる彼女の仕掛けには、本気で驚きました。「全部伏線」ってこういうことか、と唸る“だまされ演出”が本当にすごいです。
(20代男性)
【小説部門】第19回(2019年)刀と傘 明治京洛推理帖
作品名 | 刀と傘 明治京洛推理帖 |
---|---|
著者 | 伊吹 亜門 |
出版社 | 東京創元社 |
【第19回本格ミステリ大賞受賞】
維新に揺れる明治の京。
不可解な謎に挑むのは、
尾張出身の若き武士と初代司法卿・江藤新平。
死刑執行当日、なぜ囚人は毒殺されたのか?
論理の糸が手繰り寄せる、
幕末から明治の世を生きた名もなき人々の哀しき犯罪。
動乱の時代の行く末に二人の“名探偵”を待つ運命は――
破格の評価をもって迎えられた連作時代本格推理
慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平――後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人――動乱の陰で生まれた不可解な謎から、論理の糸は名もなき人々の悲哀を手繰り寄せる。破格の評価をもって迎えられた第12回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む、連作時代本格推理。第19回本格ミステリ大賞受賞。
読んだ感想
尾張藩士の鹿野師光と佐賀藩士の江藤新平が、京都で起きる不可解な事件を力を合わせて推理していく5つの物語です。全く性格の違う二人が、事件を通じて関係性の変化を重ねる様子が自然で、歴史に詳しくなくても楽しめます。
(20代女性)
幕末〜明治の京都というピリピリとした時代背景に、しっかりした推理が加わっていて、ミステリーとしても読みごたえ◎。歴史が得意でなくても、登場人物の役割の違い(江藤は事件を解くこと重視、鹿野は「なぜ?」の気持ち重視)や物語の展開が分かりやすく、自然と世界に入り込めます。
(50代男性)
【歴代】本格ミステリ大賞(評論・研究部門)の一覧|令和受賞分

評論・研究部門
受賞回(年) | 作品名・受賞者 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
---|---|---|
第25回(2025年) | 死体置場で待ち合わせ (法月綸太郎、 新保博久) | – |
第24回(2024年) | ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション (川出 正樹) | – |
第23回(2023年) | 阿津川辰海 読書日記 (阿津川 辰海) | – |
第22回(2022年) | 短編ミステリの二百年 小森 収(編) | – |
第21回(2021年) | 数学者と哲学者の密室――天城一と笠井潔、そして探偵と密室と社会 (飯城勇三) | – |
第20回(2020年) | モダニズム・ミステリの時代 探偵小説が新感覚だった頃 (長山靖生) | – |
第19回(2019年) | 乱歩謎解きクロニクル (中 相作) | – |
【評論・研究部門】第25回(2025年)死体置き場で待ち合わせ
作品名 | 死体置場で待ち合わせ |
---|---|
著者 | 法月綸太郎、 新保博久 |
出版社 | 光文社 |
第25回本格ミステリ大賞[評論・研究部門]受賞!
圧倒的な博覧強記のミステリ評論家×ミステリ実作者にしてカリスマ評論家
いつまでも終わらない大好きなミステリの話。「モルグ街の殺人」の定説の疑問、クリスティー失踪の真相、 芥川龍之介「藪の中」の推理、坂口安吾『復員殺人事件』解決編への挑戦、
さらには多重推理、特殊設定など“ミステリの現在”を読み解く―― 何度読んでも新発見をする小説は 本当にあるのです。
読んだ感想
評論家とミステリ作家が手紙やメールで自由に語り合う、ミステリ談義のキャッチボールみたいな一冊。古典から現代まで、深くて面白い話題に跳びながら進む雰囲気が、まるで友達との楽しい会話を聞いているようです。ザーっと読んでも、ちょっと知的な気分になれます。
(30代男性)
二人の“ミステリ愛”が本当にすごくて、知識や記憶を惜しみなくぶつけ合う様子は、まるで頭脳バトル。ミステリに詳しくなくても、「こんなに熱く話せるってすごいな」と思えて、自分もミステリに興味がわいてくるかも!読んでるだけでテンションが上がります。
(40代女性)
【評論・研究部門】第24回(2024年)ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション

作品名 | ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション |
---|---|
著者 | 川出 正樹 |
出版社 | 東京創元社 |
第77回日本推理作家協会賞〈評論・研究部門〉受賞
第24回本格ミステリ大賞〈評論・研究部門〉受賞叢書という宇宙を探索する。
戦後から現代に至る翻訳ミステリ叢書と
その受容史を概観する画期的大著。
付録 戦後翻訳ミステリ叢書・全集一覧卓抜した編纂のもと選び抜かれたラインナップと、現代性を反映したブック・デザイン――日本の翻訳ミステリ叢書は、戦後国内で勃興したミステリ・ブームの一翼を担った。植草甚一の編纂と花森安治の装釘による【クライム・クラブ】や瀬戸川猛資の編纂による【シリーズ 百年の物語】など、綺羅星のごとき光芒を残す数多の叢書は、日本推理小説史にどのような光跡を描いたか。書斎の迷宮に眠る叢書という小宇宙が、著者独自の調査を経てここに全貌をあらわす。翻訳ミステリのブックガイドであり、戦後から現代に至る翻訳ミステリ叢書の研究であり、果ては戦後日本における翻訳ミステリの受容史を概観する画期的大著。
読んだ感想
この本は、終戦後から今に至るまで、どんなミステリの本が日本で読まれてきたかを、並べて見せてくれるガイドみたい。著者が本を集めていく姿もまるで宝探しで、「ああ、そういう本もあったんだ!」と驚かされる一冊でした。
(30代男性)
470ページを超える大作だけど、読んでるとミステリが好きな人たちが「この本いいよね」「ここ面白いよ」とおすすめしあってる雰囲気が伝わってくる。それが、まるで一緒に本屋さんをうろうろしてるみたいで、なんだか楽しい。普段ミステリを読まない人も、この本のおかげで興味をもつきっかけになりそうです。
(50代女性)
『ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション』を見てみる>>
【評論・研究部門】第23回(2023年)阿津川辰海 読書日記〜かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉〜
作品名 | 阿津川辰海 読書日記 ~かくしてミステリー作家は語る<新鋭奮闘編> |
---|---|
著者 | 阿津川 辰海 |
出版社 | 光文社 |
大好物のミステリーを食べて、こんなに大きくなりました
一日一冊以上のペースで爆読する若手屈指の本読み作家が語り尽くした大好きな本の話。アガサ・クリスティー、綾辻行人、エイドリアン・マッキンティ、伊坂幸太郎、ジェフリー・ディーヴァー、恩田陸、ディック・フランシス、法月綸太郎、ヘニング・マンケル、山田正紀……など総勢362名、1,018作品を取り上げた偏愛ミステリーガイド。この熱量と文字量、どうかしてるぜ。
読んだ感想
ここまでたくさんの本が紹介されている中で、とても印象深いのは、作者が悪いところではなく“いいところ”を見つけて伝えていること。偏見なく、本当に好きだからこそ語れる愛が感じられて、読んでいて気持ちがいいです。ミステリ初心者でも、ついつい読み進めたくなる優しさがあります。
(20代男性)
阿津川辰海さんが読んできた362人もの作家、1018作品への思いを、驚くほどの熱量で語り尽くすエッセイ集です。新しい本に出会うワクワクや推し作品を伝えたい気持ちが伝わってきて、読んでいるだけで自分も読みたくなる楽しさが詰まっています。まさに“読書のお祭り”です。
(40代女性)
『阿津川辰海 読書日記 ~かくしてミステリー作家は語る<新鋭奮闘編>』を見てみる>>
【評論・研究部門】第22回(2022年)短編ミステリの二百年1〜6
作品名 | 短編ミステリの二百年 |
---|---|
編集 | 小森 収(編) |
出版社 | 光文社 |
歴史的名編、愛すべき佳品
21世紀に選ぶ傑作を全6巻に
江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』の
東京創元社が新たに贈る一大アンソロジー
創元推理文庫創刊60周年記念。名作ミステリ新訳プロジェクト第10弾。江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』刊行から五十余年。創元推理文庫が21世紀の世に問う、新たなる一大アンソロジー。三世紀、およそ二百年にわたる短編ミステリの歴史を彩る名作傑作を、書評家の小森収が選出、全6巻に集成する。第1巻にはモームやフォークナーなどの文豪、サキやビアスといった短編の名手、ウールリッチやコリアなど新聞・雑誌で活躍した俊才による珠玉の12編を、すべて新訳で収録し、編者の評論とともに贈る。
読んだ感想
昔から今までに書かれた短編ミステリを選びながら、その作品が書かれた時代の背景や評価も教えてくれる、まるで“ミステリの歴史地図”のような本です。今読んで陳腐に思えても、当時はとても新しかったという発見にワクワクしました。
(40代男性)
全6巻、3800ページを超える大作ですが、ただ作家や年表を並べただけでなく、作品と評論がセットになっているので展開としても面白いです。まるで本好き同士の会話を聞いているようで、「自分ももっとミステリを知りたい」と思わせてくれます。
(40代女性)
【評論・研究部門】第21回(2021年)数学者と哲学者の密室 天城一と笠井潔、そして探偵と密室と社会
作品名 | 数学者と哲学者の密室――天城一と笠井潔、そして探偵と密室と社会 |
---|---|
著者 | 飯城勇三 |
出版社 | 南雲堂 |
本格ミステリの探偵はどのような推理をすべきか? 密室などのトリックはどうあるべきか? そして、社会とどう対峙すべきか? 戦中派の天城一と戦後派の笠井潔の作品からその答えを探し求める評論書!
天城一と笠井潔は、資質的にはよく似ている。名探偵の独特なレトリック、戦争や社会批判といったテーマの導入、トリックのバリエーションへのこだわり、ハイデガー哲学の援用、作中に取り込まれた評論等々。本書では、これらの類似点を用いて、本格ミステリの本質を考察する。
読んだ感想
本を読んでいるあいだ、自分が名探偵になって推理している感覚に近かった—これは評論書だけど、まるで探偵が犯人を追い詰める推理小説のよう。天城一さんと笠井潔さんの作品をくらべながら、本格ミステリの面白さが実感できる一冊でした。
(30代男性)
この本では「密室トリックってどうあるべき?」や「作中探偵は社会とどう関わるべき?」といった深い問いが提示されます。専門的だけど、「なるほど、探偵小説ってそうやって読めばいいのか」と、考え方のヒントになってくれました。
(30代女性)
『数学者と哲学者の密室――天城一と笠井潔、そして探偵と密室と社会』を見てみる>>
【評論・研究部門】第20回(2020年)モダニズム・ミステリの時代 探偵小説が新感覚だった頃
作品名 | モダニズム・ミステリの時代 探偵小説が新感覚だった頃 |
---|---|
著者 | 長山靖生 |
出版社 | 河出書房新社 |
1920年代に勃興・隆盛するモダニズム文学と探偵小説。怪奇、犯罪、科学といったテーマを軸に、相互に影響しあう熱い磁場を活写。
読んだ感想
1920年代の探偵小説とモダニズム文学が、お互いに影響し合いながら育ってきた時代を描いています。江戸川乱歩や川端康成たちが、怪奇や科学といったテーマを通じて昭和の文学を動かしていたなんて、ちょっと驚きです。
(50代男性)
「新青年」など当時の雑誌たちが、探偵小説と新感覚派の世界をつなげた熱い場所だったなんて面白い!怪奇や犯罪、幻想といったテーマがモダニズム文学に溶け込んでいて、まるで文学の実験室をのぞいているような気分になります。読み終わると、昔のミステリが急に身近に感じられます。
(60代女性)
『モダニズム・ミステリの時代 探偵小説が新感覚だった頃』を見てみる>>
【評論・研究部門】第19回(2019年)乱歩謎解きクロニクル
作品名 | 乱歩謎解きクロニクル |
---|---|
著者 | 中 相作 |
出版社 | 言視舎 |
江戸川乱歩の秘められた側面をあぶりだす画期的な謎解き評伝
乱歩はなぜ自伝を執筆したのか? そして乱歩最大のトリックとは? 「本格探偵小説」「怪奇趣味」「猟奇趣味」……容易に全体像を掴ませない作家・江戸川乱歩の生涯を、横溝正史ほか同時代の登場人物たちを絡めながら、さまざまな角度から辿ることによって、その秘められた側面をあぶりだす画期的な謎解き評伝。
読んだ感想
江戸川乱歩って怖くて不思議なミステリを書いた人──というイメージだけど、この本では「なぜ乱歩は自伝を書いたんだろう?」といった裏の理由や、“自分自身をどう演出していたのか”に迫っています。推理のように真相を追いかける評論が新鮮です。
(30代男性)
本書の面白さは、乱歩の原点を“だまし絵”として読み解くところ。「一見Aに見えるものをよく見るとBに見える」──まさに乱歩が好きだった感覚がここにあり、文学ではあるけれど推理のワクワクを感じさせてくれます。乱歩その人の謎解き、という感覚が味わえます。
(30代女性)
【歴代】本格ミステリ大賞・受賞作の一覧|平成以前の受賞分

本格ミステリ大賞・受賞作の平成以前受賞分の作品を紹介します。
小説部門
受賞回(年) | 受賞作 | 受賞者 |
---|---|---|
第18回(2018年) | 屍人荘の殺人 | 今村昌弘 |
第17回(2017年) | 涙香迷宮 | 竹本健治 |
第16回(2016年) | 死と砂時計 | 鳥飼否宇 |
第15回(2015年) | さよなら神様 | 麻耶雄嵩 |
第14回(2014年) | スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ | 森川智喜 |
第13回(2013年) | 密室蒐集家 | 大山誠一郎 |
第12回(2012年) | 虚構推理 鋼人七瀬 | 城平京 |
第11回(2011年) | 隻眼の少女 | 麻耶雄嵩 |
第10回(2010年) | 水魑の如き沈むもの | 三津田信三 |
第9回(2009年) | 完全恋愛 | 牧薩次 |
第8回(2008年) | 女王国の城 | 有栖川有栖 |
第7回(2007年) | シャドウ | 道尾秀介 |
第6回(2006年) | 容疑者Xの献身 | 東野圭吾 |
第5回(2005年) | 生首に聞いてみろ | 法月綸太郎 |
第4回(2004年) | 葉桜の季節に君を想うということ | 歌野晶午 |
第3回(2003年) | GOTH リストカット事件 | 乙一 |
第2回(2002年) | ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件 | 山田正紀 |
第1回(2001年) | 壺中の天国 | 倉知淳 |
評論・研究部門
受賞回(年) | 受賞作 | 受賞者 |
---|---|---|
第18回(2018年) | 本格ミステリ戯作三昧 贋作と評論で描く本格ミステリ十五の魅力 | 飯城勇三 |
第17回(2017年) | 本格力 本棚探偵のミステリ・ブックガイド | 喜国雅彦、国樹由香 |
第16回(2016年) | ミステリ読者のための連城三紀彦全作品ガイド 増補改訂版 | 浅木原忍 |
第15回(2015年) | アガサ・クリスティー完全攻略 | 霜月蒼 |
第14回(2014年) | ロジャー・アクロイドはなぜ殺される? | 内田隆三 |
第13回(2013年) | 本格ミステリ鑑賞術 | 福井健太 |
第12回(2012年) | 探偵小説と叙述トリック ミネルヴァの梟は黄昏に飛びたつか? | 笠井潔 |
第11回(2011年) | エラリー・クイーン論 | 飯城勇三 |
第10回(2010年) | 戦前戦後異端文学論 | 谷口基 |
第9回(2009年) | 「謎」の解像度 | 円堂都司昭 |
第8回(2008年) | 探偵小説の論理学 | 小森健太朗 |
第7回(2007年) | 論理の蜘蛛の巣の中で | 巽昌章 |
第6回(2006年) | ニッポン硬貨の謎 | 北村薫 |
第5回(2005年) | 天城一の密室犯罪学教程 | 天城一(著)、日下三蔵(編) |
第4回(2004年) | 水面の星座 水底の宝石 | 千街晶之 |
第3回(2003年) | 探偵小説論序説 | 笠井潔 |
第2回(2002年) | 乱視読者の帰還 | 若島正 |
第1回(2001年) | 日本ミステリー事典 | 権田萬治、新保博久 |
まとめ:【歴代】本格ミステリ大賞・受賞作の一覧で読みたい作品を見つけよう

歴代本格ミステリ大賞作品を紹介してきました。
興味のある本があったら、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
無料で聴く方法
オーディブルの30日無料体験を使うことで、「オーディブル対象の本格ミステリ大賞作品」を無料で聴くことができます。
無料体験は、お試し期間中いつでもキャンセルできるので、安心して利用できますよ。
オーディブルが聴けるようになるまでは、かんたん2ステップです。
- オーディブルに登録する
- アプリをダウンロードして聴く
それぞれ見ていきましょう
Step1:オーディブルに登録する
まずは、以下のボタンをタップして、オーディブルの公式サイトへいきましょう↓
\ 無料で30日間!聴き放題 /
いつでも解約できるから安心
「30日の無料体験」のボタンをタップし↓

ログインします↓

Amazonアカウントを持っていない方は、ここで作成しましょう。
「Amazonアカウントを作成する」をタップし↓

あとは、必要な情報を入力します。
最後に「無料体験を試す」をタップすれば、オーディブルの無料体験が始まります!
Step2:アプリをダウンロードして聴く
続いて、スマホにアプリをダウンロードして、好きな本を聴いてみましょう。
こちらからオーディブルのアプリをダウンロードします↓

アプリのダウンロードができたら、オーディブルのアプリを開きましょう。
初めて開くときには、Amazonへのサインインが必要なので、必要な情報を入力してサインインします。
あとは、好きな作品を探して聴くだけです!

よいオーディブル体験を〜