「このミステリーがすごい!2023(第22回)の作品を全部チェックしたい!」
「一覧でまとめている記事はないのかな?」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、このミステリーがすごい!2023年(第22回)の結果を、部門ごとに、ノミネート作品も合わせて紹介します。
- このミステリーがすごい!2023の国内トップ10
- このミステリーがすごい!2023の海外トップ10
それでは見ていきましょう!
『このミステリーがすごい!』は、宝島社が1988年から発行しているミステリー小説のガイドブック兼ランキングで、略称は「このミス」です。
毎年「国内編」と「海外編」のベスト10を発表しています。選定は複数の識者による投票形式で行われ、公平性を保つために宝島社刊行作品は以前は対象外でしたが、2021年以降は対象に含まれています。
また、この企画から派生して、2002年には新人公募の文学賞「このミステリーがすごい!大賞」も創設されました。こちらは、ミステリー要素を含めた幅広いジャンルの未発表作品を対象とし、新人作家のデビュー支援を目的としています。書評家が個性や設定などの魅力に注目して選考する点も特徴です。
このミステリーがすごい!2023年〈国内ベスト10〉結果まとめ

まずは、このミステリーがすごい!2023年〈国内ベスト10〉を紹介します。
先に結果一覧をお見せしますね↓
順位 | 作品名・受賞者 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
---|---|---|
1位 | 爆弾 (呉勝浩) | 0円で聴く > |
2位 | 名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件― (白井智之) | – |
3位 | 捜査線上の夕映え (有栖川有栖) | 0円で聴く > |
4位 | 方舟 (夕木春央) | 0円で聴く > |
5位 | プリンシパル (長浦京) | – |
6位 | 爆発物処理班の遭遇したスピン (佐藤究) | – |
7位 | 同志少女よ、敵を撃て (逢坂冬馬) | 0円で聴く > |
8位 | 大鞠家殺人事件 (芦辺 拓) | – |
9位 | 地図と拳 (小川哲) | – |
10位 | リバー (奥田英朗) | – |
国内1位:爆弾
★★★祝・W1位!!★★★
日本最大級のミステリランキング、『このミステリーがすごい! 2023年版』(宝島社)、『ミステリが読みたい! 2023年版』(ハヤカワミステリマガジン2023年1月号)国内篇で驚異の2冠!!
これを読まねば、“旬”のミステリーは語れない!◎第167回直木賞候補作◎
◎各書評で大絶賛!!◎☆☆☆
東京中に爆弾。怪物級ミステリ-!
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。
読んだ感想
警察と爆弾魔との頭脳戦の裏で、登場人物それぞれの“心の闇”がじわじわ襲ってくるのがゾクッときます。「この作品を読むことで、自分の中の悪意の総量がわかってしまう」と評された読後感に納得。エンタメとして楽しみながらも、人間の醜さと向き合わされる、ただのトリックを超えた物語でした。
(20代女性)
「些細な傷害事件で連行された中年男が、“本物の爆弾魔”だった」という衝撃的な始まりに釘付けになりました。スズキタゴサクと刑事たちの取調室での心理戦は、まるで頭脳ゲームを観戦しているよう。ページをめくる手が止まらず、東京全体が危機にさらされる緊迫感は読む者の心ごと巻き込む、圧巻のノンストップ・ミステリーでした。
(30代男性)
国内2位:名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件
作品名 | 名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件― |
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著者 | 白井智之 |
出版社 | 新潮社 |
奇蹟 VS 探偵!
ロジックは、カルトの信仰に勝つことができるのか?病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。
調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。
奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか?
圧巻の解決編一五〇ページ!
特殊設定、多重解決推理の最前線!
読んだ感想
普通の推理小説と思っていたら大間違い。何度も真相がひっくり返り、最後に「そういうことだったのか!」とゾクッとしました。長めの解決編も一気に読める面白さです。
(30代女性)
人々が信じる“教え”が、事件をさらにややこしくしていくのが面白いところ。閉ざされた島での息の詰まるような空気と、頭を使う推理の両方を楽しめます。
(30代男性)
国内3位:捜査線上の夕映え
ミステリランキングを席巻! 火村シリーズ傑作長編
大阪のマンションの一室で、元ホストの死体が
スーツケースに押し込められた状態で発見された。
凶器や被疑者はすぐに見つかり、
難なく解決するかに思われた事件は、
鉄壁のアリバイと捜査を攪乱する
“ジョーカー”によって不可能犯罪と化す。
火村とアリスの辿りついた真相が心震わす、
シリーズ新境地の傑作長篇。
読んだ感想
コロナ禍の大阪を舞台に、ありふれた殺人事件が夕映えの美しさと共に、徐々に色づいていくような感覚。地道な捜査と人間ドラマ、そして「詩的なトリック」の融合がじんわり心に染みる本格ミステリでした。
(20代女性)
前半はじっくり丁寧な聞き込みが続くのに、後半で一気に“空気が変わる”展開に震えました。旅のような情景描写と火村&アリスの軽快なやり取り、その全体に流れるロマンと人間味に満ちた一冊。
(30代男性)
国内4位:方舟
極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。
友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。
いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。
生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った。
読んだ感想
真っ暗な地下建築に閉じ込められ、助かるには誰か一人が犠牲になる――そんな極限状況での殺人事件は、読み始めた瞬間から心臓が高鳴ります。論理的な謎解きと、ラストの「真実の反転」は衝撃的で、ミステリーの醍醐味を存分に味わえる傑作でした。
(50代男性)
誰が犯人か探すミステリーかと思いきや、最後には倫理と救済の不協和音に襲われました。生き残るには何が正義なのか──その問いが痛いほど突き刺さり、読み終えた後もしばらく考えが離れない重厚な作品です。
(30代女性)
国内5位:プリンシパル
悪女か、獣物か。極道組織の一人娘が、硝煙渦巻く戦後日本の闇を駆ける。
『リボルバー・リリー』著者による、一気読み必至の犯罪巨編!
非情と外道がこの家の規律だった。1945年、東京。関東最大級の暴力組織、水嶽本家の一人娘・綾女は、父の訃報に呼び戻され「組長代行」となることを余儀なくされた。戦後混乱期を牛耳るヤクザたちの熾烈な抗争、利権を貪るGHQ、それらを利用しようとする大物議員。流血も硝煙も権力の策謀も懼れぬ究極の「悪女」と化した綾女が、最期に目にするものは。一気読み必至の超弩級ピカレスク・ロマン、堂々開幕。
読んだ感想
冒頭の玉音放送からラストまで流れる戦後史のリアルさは、壮絶すぎて読み進める勇気がいるほど。でもその緊張感がクセになる。どんどん“運命に飲み込まれていく”綾女に引き込まれ、最後には「こんな人間ドラマ、前例ない…!」という余韻が胸に残りました。
(30代男性)
戦後の混沌と暴力、政治との癒着、GHQの暗躍…と幾重にも絡む時代背景が、ノンフィクションのような説得力を伴って描かれている。暴力と権力に翻弄されながら、血塗られた道を突き進む綾女の生き様に、読むのをやめられない“重力”を感じました。
(30代女性)
国内6位:爆発物処理班の遭遇したスピン
作品名 | 爆発物処理班の遭遇したスピン |
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著者 | 佐藤究 |
出版社 | 講談社 |
第165回直木賞作家 異次元レベルの最新短編集
創造と破壊のエンタングルメント
この面白さ、解除不能「ミステリ×SF×怪物」が開くのは「世界」の扉
小説の最前線、ここから前人未到、読み逃し厳禁
きっとアナタも究中毒になる―爆発物処理班の遭遇したスピン…鹿児島県の小学校に、爆破予告が入る。急行した爆発物処理班の駒沢と宇原が目にしたのは黒い箱。処理を無事終えたと安心した刹那、爆発が起き駒沢は大けがを負ってしまう。事態の収拾もつかぬまま、今度は、鹿児島市の繁華街にあるホテルで酸素カプセルにも爆弾を設置したとの連絡が入った。カプセルの中には睡眠中の官僚がいて、カバーを開ければ即爆発するという。さらに同時刻、全く同じ爆弾が沖縄の米軍基地にも仕掛けられていることが判明。事件のカギとなるのは量子力学!?
他に、日本推理作家協会賞短編部門候補「くぎ」、「ジェリーウォーカー」「シヴィルライツ」「猿人マグラ」「スマイル・ヘッズ」「ボイルド・オクトパス」「九三式」を収録。あなたは、物語の転換点に立たされる
読んだ感想
手に汗握る“量子爆弾”の仕組みにゾクッとしました。酸素カプセルの圧力を利用した起爆装置というトリッキーな着想に、「なるほど!」と感嘆。だけど単なるミステリじゃなく、量子力学が絡むところに作者の挑戦心を感じました。
(30代男性)
「猿人マグラ」や「スマイルヘッズ」は、想像を超える緊張と狂気が詰まっていて、短編でここまで衝撃を与えてくるとは…!読後はしばらくゾクゾクが取れなかったほど。作家が“怪物性”を描く腕にはただただ感服します。
(30代女性)
国内7位:同志少女よ、敵を撃て
作品名 | 同志少女よ、敵を撃て |
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著者 | 逢坂冬馬 |
出版社 | 早川書房 |
【2022年本屋大賞受賞! 】
キノベス! 2022 第1位、2022年本屋大賞受賞、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞受賞
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌で続々紹介!
史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?
読んだ感想
モスクワ近郊で穏やかな日常を送っていたセラフィマの人生が、母の目の前での惨殺で一変し、復讐を胸に赤軍の女性狙撃兵となる決意をする展開にとても胸が締めつけられました。訓練の厳しさや戦友との絆、戦場の残酷さがリアルに描かれていて、ページをめくる手が止まりませんでした。
(30代男性)
本当に怖くてつらい描写もあるのに、それでも最後までセラフィマの生きざまを見届けたくなる、強烈な引力がありました。「戦いたいか、死にたいか」と干渉された瞬間から、彼女がどこまで成長し、何を“真の敵”と認識するようになるのか、その旅路に心を奪われました。
(20代女性)
国内8位:大鞠家殺人事件
昭和18年、大阪・船場。
陸軍少将の娘は商家の長男に嫁いだ。吊るされた男、池に突き立った日本刀、酒樽の死体。
一族を襲う惨劇は衝撃の終幕を迎える――正統派本格の歴史に新たな頁を加える傑作
第75回日本推理作家協会賞、第22回本格ミステリ大賞受賞作
読んだ感想
戦時中の大阪・船場にある大きな商家で、跡継ぎの娘が嫁ぎ、次々と事件が起こります。登場人物たちの言葉や行動を追っていくうちに、事件の全体像が少しずつ見えてきて夢中になりました。
(20代女性)
冒頭で「犯人は誰だ?」とちょっと気づきそうになるけど、読みすすめると「どうして?」の背景が見えてきて、そこがいちばん印象的。物語の終わりでは、この家族に起きたことの意味がじんわり胸に残り、過去の“時間”をそっと感じることができました。
(30代男性)
国内9位:地図と拳
日本からの密偵に通訳として帯同した細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。桃源郷の噂に騙されて移住した孫悟空。地図に描かれた存在しないはずの島を探し、海を渡った須野。日露戦争前夜、満洲の名もなき都市に呼び寄せられた人々は、「燃える土」をめぐり殺戮の半世紀を生きる。広大な白紙の地図を握りしめ、彼らがそこに思い描いた夢とは……。第13回山田風太郎賞受賞作。第168回直木三十五賞受賞作。
読んだ感想
満洲の小さな村を舞台に、日露戦争から第二次世界大戦まで多様な人々の物語が重なって描かれる壮大な歴史×空想小説。地図に描かれた“理想”と拳で切り裂かれる“現実”の対比に引き込まれ、戦争の構造を考えさせられました。
(30代女性)
600ページを超える厚さに驚いたけど、物語に入り込むと止まらない!登場人物が多いのに、それぞれの信念や葛藤が丁寧で、自分もその時代に生きているような気持ちになります。
(40代男性)
国内10位:リバー
《「本の雑誌」が選ぶ2022年度ベスト10 第一位!》
同一犯か? 模倣犯か?
群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見!
十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。
かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。
娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。
若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。
十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか――
人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説!
読んだ感想
読み始めからずっと謎が渦巻く展開。過去と今が交錯する構造に、心も頭も釘付けです。伏線の回収は見事で、「読後の衝撃がすごかった…!」と素直に唸りました。最後の一行が心に残ります。
(40代男性)
一読目では気づけなかった仕掛けが、二回目には全く違う世界に見える――まさに“鏡のような本”という感じでした。どの視点で読むかで印象が変わる深い作品です。
(30代女性)
このミステリーがすごい!2023年〈海外ベスト10〉結果まとめ

このミステリーがすごい!2023年〈海外ベスト10〉の結果を紹介します。
まずは結果一覧をお見せしますね↓
順位 | 作品名・受賞者 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
---|---|---|
1位 | われら闇より天を見る (クリス・ウィタカー) | 0円で聴く > |
2位 | 殺しへのライン (アンソニー・ホロヴィッツ) | 0円で聴く > |
3位 | ポピーのためにできること (ジャニス・ハレット) | – |
4位 | 名探偵と海の悪魔 (スチュアート・タートン) | – |
5位 | 優等生は探偵に向かない (ホリー・ジャクソン) | – |
6位 | 黒き荒野の果て (S・A・コスビー) | – |
7位 | ロンドン・アイの謎 (シヴォーンダウド) | – |
8位 | 彼は彼女の顔が見えない (アリス・フィーニー) | – |
9位 | スクイズ・プレー (ポール・ベンジャミン) | – |
10位 | 魔王の島 (ジェローム・ルブリ) | – |
海外1位:われら闇より天を見る
作品名 | われら闇より天を見る |
---|---|
著者 | クリス・ウィタカー(著) 鈴木恵(訳) |
出版社 | 早川書房 |
「それが、ここに流れてるあたしたちの血。あたしたちは無法者なの」 アメリカ、カリフォルニア州。海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひとりの少女命を落とした事件は、いまなお町に暗い影を落としている。自称無法者の少女ダッチェスは、30年前の事件から立ち直れずにいる母親と、まだ幼い弟とともに世の理不尽に抗いながら懸命に日々を送っていた。町の警察署長ウォークは、かつての事件で親友のヴィンセントが逮捕されるに至った証言をいまだに悔いており、過去に囚われたまま生きていた。彼らの町に刑期を終えたヴィンセントが帰ってくる。彼の帰還はかりそめの平穏を乱し、ダッチェスとウォークを巻き込んでいく。そして、新たな悲劇が……。苛烈な運命に翻弄されながらも、 彼女たちがたどり着いたあまりにも哀しい真相とは――?人生の闇の中に差す一条の光を描いた英国推理作家協会賞最優秀長篇賞受賞作。
読んだ感想
“少女の死”という30年前の悲劇が、今もなお人々の心を縛るケープ・ヘイヴン。無法者と呼ぶしかなかった13歳少女・ダッチェス、その母を心配し続ける署長・ウォーク、それぞれが痛みと失意を抱えながらも懸命に生きる姿に胸が張り裂けそうでした。終わりから始まる人生の物語に、どん底からでも“救い”を見つけられる希望が光ります。
(30代男性)
物語を読み終えた瞬間、「ラスト1行」に打ちのめされました。登場人物たちは決して“完璧な存在”ではなくて、その弱さや過ちがリアルに描かれているからこそ、余計に心に刺さります。ダッチェスが自称する「無法者」という言葉が、“自分で自分を守るための誇り”に変わる瞬間が、涙なくして読めませんでした。
(20代女性)
海外2位:殺しへのライン

作品名 | 殺しへのライン |
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著者 | アンソニー・ホロヴィッツ |
出版社 | 東京創元社 |
〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊!
著者ホロヴィッツと探偵ホーソーンが挑むのは、文芸フェスで起きた奇妙な殺人ーー
累計19冠獲得・90万部突破、『カササギ殺人事件』の著者による
最高の犯人当てミステリ!
『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニー・ホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島のオルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が漂っていたところ、文芸フェスの関係者のひとりが死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけは自由なままで……。傑作『メインテーマは殺人』『その裁きは死』に並ぶ、〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ最新刊!
読んだ感想
登場人物がクセ強すぎて、誰にも感情移入できない…けど逆にそれが面白い!ホーソーン探偵の観察眼と冷静さには毎回感心しますし、“作者ホロヴィッツ自身が助手役として登場する”構成もユーモアがあって楽しい。最後のどんでん返しも文句なしです。
(20代男性)
「登場人物が多すぎてややこしい…」というひねくれた楽しさがありつつ、島という限定空間が舞台だからこそ高まる緊迫感がたまらない一冊。ホーソーンとホロヴィッツの関係性もますます深まっていて、シリーズの醍醐味を味わえます。
(30代女性)
海外3位:ポピーのためにできること
作品名 | ポピーのためにできること |
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著者 | ジャニス・ハレット |
出版社 | 集英社 |
イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こす。関係者が残した大量のメール、テキスト・メッセージ、メモ書き、新聞記事、SNS投稿。資料の山から浮かび上がる、殺人事件の真相とは?――イギリスで20万部突破、タイムズ紙が「21世紀のアガサ・クリスティー」と評した犯人探しミステリー。圧巻のデビュー作!
読んだ感想
メールやチャットだけで語られる異色のミステリー。膨大な資料を読みながら、登場人物たちの表情や裏の感情がじわじわ浮かび上がる構成にワクワクしっぱなし。読み終えたとき、タイトルの意味が背筋にズシンと響きました。
(20代男性)
「現代で起きるクリスティー風事件」として楽しめる上に、700ページ近い長さなのに一気読みしたほどの引き込まれ力。メールやSNSのやり取りから少しずつ真相に近づく感じがまさに読者参加型で、推理好きにはたまらない一冊です。
(30代女性)
海外4位:名探偵と海の悪魔
作品名 | 名探偵と海の悪魔 |
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著者 | スチュアート・タートン |
出版社 | 文藝春秋 |
青崎有吾さん絶賛! 大スペクタクル本格ミステリ!
日本推理作家協会賞 翻訳部門最終候補
英国推理作家協会スチール・ダガー賞候補
英国歴史作家協会ゴールド・クラウン賞候補
「このミステリーがすごい!」第4位
「週刊文春ミステリーベスト10」第6位
「本格ミステリ・ベスト10」第6位呪われた帆船で連続する怪事件は悪魔の仕業か?
海洋冒険+怪奇小説+不可能犯罪。あまりに面白すぎる本格ミステリ巨編!
時は17世紀、 大海原を進む帆船で起こる怪事件。
囚われの名探偵に代わり、屈強な助手と貴婦人が謎を追う。
すべては悪魔の呪いか、あるいは――?
読んだ感想
7世紀の帆船内で次々と巻き起こる怪現象に、「一体どうなるの!?」とページをめくる手が止まらなかったです。怪奇と謎解き、歴史的背景が重なる構成は贅沢そのもの。
(30代男性)
船上に閉じ込められた世界で、本当に「悪魔の仕業か?」と思わせる演出が秀逸。読んでいくうちに細かな伏線が光ってくるプロットの精密さと、ページをめくる興奮に引き込まれます。怪奇と論理のミックスがたまらない一冊でした
(20代女性)
海外5位:優等生は探偵に向かない

作品名 | 優等生は探偵に向かない |
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著者 | ホリー・ジャクソン |
出版社 | 東京創元社 |
わたしは名探偵なんかじゃない。
――でも、解くべき謎がある。
〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉2022年1月号「ミステリが読みたい!」第1位『自由研究には向かない殺人』続編!
高校生のピップは、友人のコナーから失踪した兄の行方を探してくれと依頼される。兄のジェイミーは、2週間ほど前から様子がおかしかったらしい。コナーの希望で、ピップはポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めていく。関係者へのインタビューやSNSなども丹念に調べることで、少しずつ明らかになっていく、失踪までのジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理が、事件の恐るべき真相を暴きだす。年末ミステリランキング第1位『自由研究には向かない殺人』続編。この衝摯の結末を、どうか見逃さないでください!
読んだ感想
前作から一転、今度は「失踪した兄」を探すリアルタイムの捜査に挑むピップ。ポッドキャストで情報を集める描写はまさに現代そのもので、生々しくて引き込まれました。探偵としての成長が胸に刺さる、頼もしい展開です。
(40代男性)
トリックの見せ場ももちろんだけど、ピップが抱える罪悪感や「探偵としての責任」に苦しむ姿にじんわり緊張しました。そしてラスト、「優等生としての殻」を破る物語だったのだと感じさせる余韻が強烈です。次作への期待も高まる一冊でした。
(30代女性)
海外6位:黒き荒野の果て
2021年アンソニー賞、マカヴィティ賞、バリー賞、3冠!
「クライム文学の新星」デニス・ルヘイン
裏社会の元凄腕ドライバーが
家族のために引き受けた最後の仕事――
米国南部の町で自動車修理工場を営むボーレガード。
裏社会で語り継がれる伝説のドライバーだった彼は、足を洗い家族とまっとうに暮らしていた。
だが工場の経営が傾きだしたことで運命の歯車は再び狂い始める。
金策に奔走するボーレガードに昔の仲間が持ちかけてきたのは宝石店強盗の運転役。
それは家族を守るための最後の仕事になるはずだった。
ギャングの抗争に巻き込まれるまでは――。
読んだ感想
ヴァージニアのじっとりとした夏が映像のように浮かぶ中、元逃がし屋のバグが最後の大仕事に手を染めてしまうスリルに圧倒されました。疾走感のある展開と人情が渾然一体となった作品で、「これはただの強盗小説じゃない」と強く思わせる深みがあります。
(20代男性)
一見ありふれた「最後の一仕事」のテンプレにも思えるけど、読み進めるほどにバグの葛藤と家族への愛情に胸が締めつけられます。地元の貧困や人種問題を背負う背景がリアルで、ノワール以上に社会の奥深さに触れさせてくれる、強烈に鮮烈な一冊でした。
(30代女性)
海外7位:ロンドン・アイの謎
密室状況の観覧車から、
少年はどのようにして消えたのか?
カーネギー賞受賞作家が贈る傑作ミステリ!
12歳の少年テッドは、姉のカットといとこのサリムとともに、巨大な観覧車ロンドン・アイに乗りに出かけた。チケット売り場の長い行列に並んでいたところ、見知らぬ男がチケットを1枚だけくれたので、サリムだけがたくさんの乗客に交じって、観覧車のカプセルに乗りこんだ。だが一周して降りてきたカプセルにサリムの姿はなかった。閉ざされた場所からなぜ、どうやって消えてしまったのか?──「ほかの人とはちがう」頭脳で大人顔負けの推理を駆使する少年テッドが謎解きに挑む! カーネギー賞受賞作家が贈る、清々しく胸を打つ長編ミステリ。
読んだ感想
閉ざされた観覧車のカプセルから少年が消える――そんなミステリアスな状況にきゅっと引き込まれました。テッドの考え抜いた仮説が少しずつ絵を描いていく過程に夢中になり、最後には「なるほど!」と納得の結末に胸がすっきり。伏線の精巧さに感服です。
(30代男性)
自閉症スペクトラムの少年テッドが、「普通の推理では気づけないこと」に気づいていく様子がとても印象的でした。彼だけの視点と感覚が光っていて、読みながら「テッドだからこそ解ける謎なのだな」とじんわり感動。ミステリのヒーロー像に新しさを感じます。
(40代女性)
海外8位:彼は彼女の顔が見えない
作品名 | 彼は彼女の顔が見えない |
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著者 | アリス・フィーニー |
出版社 | 東京創元社 |
驚異の一気読み、驚愕のどんでん返し!
古いチャペルにふたりきりで滞在する夫婦。
大雪で身動きが取れなくなるなか、
不審な出来事が続発し――。
『彼と彼女の衝撃の瞬間』のどんでん返しの女王が放つ、傑作サスペンス!
アダムとアメリアの夫婦はずっとうまくいっていなかった。そんなふたりは、カウンセラーの助言を受け、旅行へと出かける。ふたりきりで滞在することになったのは、スコットランドの山奥にある、宿泊できるように改装された古いチャペル。彼らは分かっている。この旅行が結婚生活を救うか、とどめの一撃になるかのどちらかだと。だが、この旅行にはさまざまな企みが隠されていた――。不審な出来事が続発するなか、大雪で身動きがとれなくなるふたり。だれが何を狙っているのか? どんでん返しの女王が放つ、驚愕また驚愕の傑作サスペンス!
読んだ感想
相貌失認(顔が認識できない)という設定がミステリーとして見事に活きていて、登場人物の顔がわからない不安と、不信の連鎖に引き込まれました。吹雪で孤立した古いチャペルという舞台設定も雰囲気たっぷりで、「誰も信用できない」と思いながら読み進めるスリルが堪らなかったです。驚きの結末に唸りました。
(40代男性)
夫婦関係のこじれや不妊治療にまつわるリアルな心の描写が胸に刺さりました。手紙形式で少し甘すぎる描写もありましたが、それすら登場人物への共感につながって、感情移入しやすかったです。最後の仕掛けには「見破れなかった…!」と単純に驚きました。
(20代女性)
海外9位:スクイズ・プレー
作品名 | スクイズ・プレー |
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著者 | ポール・ベンジャミン |
出版社 | 新潮社 |
米文壇を代表する作家ポール・オースター。
ブレーク以前に別名義で発表していた幻のデビュー長篇は、
レイモンド・チャンドラーの衣鉢を継ぐ、私立探偵小説の傑作だった!
私立探偵マックス・クラインが受けた依頼は、元大リーガーの名三塁手チャップマンからのものだった。MVP常連の人気選手ながら交通事故で片脚を失い、現在は議員候補となっている彼のもとに、脅迫状が送られてきたのだ。殺意を匂わせる文面から、かつての事故にまで疑いを抱いたマックスは、いつしか底知れぬ人間関係の深淵へ足を踏み入れることになる――。ポール・オースター幻のデビュー作にして、〝卑しき街を行く騎士〟を描いた正統派私立探偵小説の傑作、ついに解禁。
読んだ感想
野球界の“伝説”が政治の道へと転身し、爆弾じみた脅迫に怯える――そんな導入だけでワクワクが止まらない。ネオ・ハードボイルドの王道を行くスタイルにハッとさせられつつも、ユーモアの彩りもあり、登場人物たちの会話に笑いながら読み進めてしまいました。
(40代男性)
スポーツ小説とミステリーが絶妙に融合された作品。ワシントン・ポストも称した「ユーモアたっぷりで皮肉も効いている」とおり、笑える場面も真剣な謎解きもバランスよく楽しめました。「ベースボールをテーマにしたこんなに笑えて考えさせられる小説、珍しい!」と素直に思えます。
(30代女性)
海外10位:魔王の島

作品名 | 魔王の島 |
---|---|
著者 | ジェローム・ルブリ |
出版社 | 文藝春秋 |
――彼女のはなしは信じるな。
2019年度コニャック・ミステリ大賞受賞、
幾重もの罠を張り巡らせた真のサイコ・ミステリー。祖母の訃報を受け、彼女は孤島に渡った。終戦直後に祖母とここで働き始めた者たちだけが住む島。本土への船が来る日までを島で過ごす彼女は、やがてこの島に漂う不吉な影に気づきはじめる。ここには何か忌まわしい過去がある。そして若き日の祖母の手記にも謎の「魔王」の影が……。
島で行われていたというナチスの実験。
この島に逗留し、やがて海で死んだ子供たち。
何かを封じた開かずの扉。
すべての核心となる「サンドリーヌの避難所」事件。積み重なる謎。高まりゆく不安と恐怖。
誰かが誰かを欺こうとしている。
誰が誰を欺こうとしているのか?
いったい何が真実なのか?読めば読むほど深まる謎また謎。曲折しながら突進する行先不明のストーリー。反則スレスレの大驚愕。――この種の不敵なミステリーの名産地といえばフランス。そこから新たな鬼才が登場しました。不吉なイメージの乱舞と恐ろしい出来事の連打の中に編み込まれた幾重もの罠!
読んだ感想
謎がどんどん深まっていく構成に「もう引き返せない」と思わず息を飲みました。何層にも仕掛けられたトリックはまさに“ミルフィーユ”のよう。ラストの展開には賛否あるようですが、僕はその衝撃的な結末ゆえに、しばらく裏表紙を眺めて動けなかったほどです
(30代男性)
表題どおり“魔王”の影に包まれた閉ざされた島で、奇怪な過去と現在が渾然一体となる展開にゾッとさせられました。戦中のナチス実験から、子供たちの死、閉ざされた扉まで、恐怖と謎が重層構造で積み上がるサイコ・ミステリーです。
(30代女性)
まとめ:このミステリーがすごい!2023は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

このミステリーがすごい!2023年の受賞作品を紹介してきました。
興味のある本があったら、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
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