「芥川賞2023をまとめたページを見たい」
「ノミネート作品も合わせてチェックしたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、第169回・170回の芥川賞2023の結果を、ノミネート作品も合わせて紹介します。
芥川賞2023(上半期)の結果|第169回ノミネート作品も紹介

第169回芥川賞(2023上半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『ハンチバック』(市川沙央)
- 『我が手の太陽』(石田夏穂)
- 『##NAME##』(児玉雨子)
- 『エレクトリック』(千葉雅也)
- 『それは誠』(乗代雄介)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第169回】芥川賞受賞:ハンチバック
私の身体は、生き抜いた時間の証として破壊されていく
「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」圧倒的迫力&ユーモアで選考会に衝撃を与えた、第128回文學界新人賞受賞作。
読んだ感想
障がいがあってもやりたいことやるってカッコいい。最初から最後まで感情が揺さぶられて、読み終わった後もモヤモヤが残る。でも、それがいい感じでした。
(20代女性)
最初は戸惑いましたが、読み進めるうちに引き込まれていきました。著者の市川さんの文章力がすごかったです。怒りや皮肉を笑いに変える技術が光ってます。また、障がい者の性や世間体など、タブーに切り込む勇気にも感動しました。
(50代男性)
【第169回】ノミネート作品:我が手の太陽
第169回芥川賞候補作。
鉄鋼を溶かす高温の火を扱う溶接作業はどの工事現場でも花形的存在。その中でも腕利きの伊東は自他ともに認める熟達した溶接工だ。そんな伊東が突然、スランプに陥った。日に日に失われる職能と自負。野球などプロスポーツ選手が陥るのと同じ、失った自信は訓練や練習では取り戻すことはできない。現場仕事をこなしたい、そんな思いに駆られ、伊東は……。“「人の上に立つ」ことにまるで関心がなかった。
自分の手を実際に動かさないのなら、それは仕事ではなかった。”
”お前が一番、火を舐めてるんだよ”
”お前は自分の仕事を馬鹿にされるのを嫌う。
お前自身が、誰より馬鹿にしているというのに”腕利きの溶接工が陥った突然のスランプ。
いま文学界が最も注目する才能が放つ異色の職人小説。
読んだ感想
伊東の自信が揺らぐ瞬間がリアルに描かれていて、特に品質検査での失敗が彼に与える影響が印象的でした。感情の揺れ動きに引き込まれました。
(30代男性)
【第169回】ノミネート作品:##NAME##
光に照らされ君といたあの時間を、ひとは”闇”と呼ぶ――。かつてジュニアアイドルの活動をしていた雪那。少年漫画の夢小説にハマり、名前を空欄のまま読んでいる。第169回芥川賞候補作
読んだ感想
社会問題を扱った内容が、今の時代に非常にマッチしていて、特に若者に響くテーマだと思いました。また、作品を通じて現代の厳しさを感じました。
(50代女性)
【第169回】ノミネート作品:エレクトリック
性のおののき、家族の軋み、世界との接続――。
『現代思想入門』の哲学者が放つ、待望の最新小説!
1995年、雷都・宇都宮。高2の達也は東京に憧れ、広告業の父はアンプの製作に奮闘する。父の指示で黎明期のインターネットに初めて接続した達也は、ゲイのコミュニティを知り、おずおずと接触を試みる。轟く雷、アンプを流れる電流、身体から世界、宇宙へとつながってゆくエレクトリック。新境地を拓く待望の最新作!
読んだ感想
「エレクトリック」は90年代を生きた人には特に響く作品です。ウィンドウズ95の頃を思い出しました。宇都宮の「雷都」としての一面や、オーディオマニアの父親、達也くんの性的な目覚めと家族との関係性が繊細に描かれていて、懐かしさも相まって胸が締め付けられました。
(40代男性)
【第169回】ノミネート作品:それは誠
第169回芥川賞候補作に選ばれた、
いま最も期待を集める作家の最新中編小説。修学旅行で東京を訪れた高校生たちが、コースを外れた小さな冒険を試みる。
その一日の、なにげない会話や出来事から、生の輝きが浮かび上がり、
えも言われぬ感動がこみ上げる名編。
読んだ感想
私たちの世代の原風景を描いた素晴らしい作品です。誠くんの成長と戦後の激動の時代が重なり、懐かしさと共に当時の空気感が蘇ってきました。特に、東京オリンピックの頃の街の様子や人々の熱気が生き生きと描かれていて感動しました。家族や友人との絆、仕事への誠実さなど、普遍的なテーマにも深く共感しました。
(50代男性)
芥川賞2023(下半期)の結果|第170回ノミネート作品も紹介

第170回芥川賞(2023下半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『東京都同情塔』(九段理江)
- 『迷彩色の男』(安堂ホセ)
- 『Blue』(川野芽生)
- 『猿の戴冠式』(小砂川チト)
- 『アイスネルワイゼン』(三木三奈)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第170回】芥川賞受賞:東京都同情塔
日本人の欺瞞をユーモラスに描いた現代版「バベルの塔」
ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながらパワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と、実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
読んだ感想
「東京都同情塔」を読んで、社会のあり方について深く考えさせられました。犯罪者の更生と社会復帰という難しいテーマを、建築という切り口で描いているのが斬新でした。牧名と拓人の二人の関係性の変化が、社会の変化と重なって見えて、とても興味深かったです。
(40代女性)
牧名と拓人のやりとりがリアルで、自分も同じような悩みあるなって思った。塔の中でネガティブワード禁止ってのも、今のSNS社会っぽくて面白かったです。
(20代男性)
【第170回】ノミネート作品:迷彩色の男
第170回芥川賞候補作
ブラックボックス化した小さな事件がトリガーとなり、混沌を増す日常、醸成される屈折した怒り。快楽、恐怖、差別、暴力。折り重なる感情と衝動が色鮮やかに疾走する圧巻のクライム・スリラー。文藝賞受賞第一作。
読んだ感想
迷彩色の男は「自分とは誰か」を問いかける深いテーマが心に響きました。特に主人公の成長が丁寧に描かれていて、考えさせられる内容でした。安堂ホセさんの文体もリズミカルで読みやすかったです。
(30代女性)
【第170回】ノミネート作品:Blue
【第170回 芥川賞候補作】
割りあてられた「男」という性別から解放され、高校の演劇部で人魚姫役を演じきった。
そんな真砂 (まさご) が「女の子として生きようとすること」をやめざるをえなかったのは──。『人魚姫』を翻案したオリジナル脚本『姫と人魚姫』を高校の文化祭で上演することになり、人魚姫を演じることになった真砂は、個性豊かな演劇部のメンバーと議論を交わし劇をつくりあげていく。しかし数年後、大学生になった当時の部員たちに再演の話が舞い込むも、真砂は「主演は他をあたって」と固辞してしまい……。
自分で選んだはずの生き方、しかし選択肢なんてなかった生き方。
社会規範によって揺さぶられる若きたましいを痛切に映しだす、いま最も読みたいトランスジェンダーの物語。
読んだ感想
高校演劇部が舞台という青春小説かと思いきや、深いテーマに驚かされました。真砂が抱える性別と社会とのギャップは、人魚姫の物語と見事に重なり合っています。特に大学生になった後の彼女(彼)の苦悩には心を揺さぶられました。ジェンダー問題を知る良いきっかけになる一冊です。
(30代女性)
【第170回】ノミネート作品:猿の戴冠式
ある事件以降、引きこもっていたしふみはテレビのなかに「おねえちゃん」を見つけ動植物園へ向かう。言葉を機械学習させられた過去のある類人猿ボノボ”シネノ”と邂逅し、魂をシンクロさせ交歓していく――”わたしたちには、わたしたちだけに通じる最強のおまじないがある”。
幻想と現実が互いに侵蝕していく圧倒的筆致。
人間存在の根源的な闇に光をあてる”唯一無二の才能”。
読んだ感想
「猿の戴冠式」は、若い人向けかと思いましたが、私にも響くものがありました。シネノというボノボが粗末なキーボードで言葉を学びながらも、自分らしく生きようとする姿には感動しました。また、競歩選手しふみとの交流から生まれるテーマは普遍的で、年齢問わず考えさせられる一冊です。
(60代男性)
【第170回】ノミネート作品:アイスネルワイゼン
32歳のピアノ講師・田口琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わず方向へと転がっていく――。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作(第170回芥川賞候補作)。
選考委員の絶賛を浴びた文學界新人賞受賞作「アキちゃん」を併録。「すべての結果としてこの作品は、新人離れした堂々たる手腕を示すことになった」
読んだ感想
アイスネルワイゼンは、琴音という主人公を通して、私たちが普段見落としがちな人間関係の機微が丁寧に描かれています。特に、視覚障害のある友人・優との交流シーンは印象的でした。「見えていない部分」というテーマが、社会や人生の本質を考えさせてくれる、そんな奥行きのある作品だと思います。
(40代女性)
芥川賞2023年(第169・170回)は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

第169・170回芥川賞(2023年)の受賞作品とノミネート作品を紹介してきました。
興味のある本が見つかった人は、ぜひ読んでみてくださいね↓
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\受賞/ ハンチバック | 読む | 聴き放題対象 |
我が手の太陽 | 読む | – |
##NAME## | 読む | – |
エレクトリック | 読む | – |
それは誠 | 読む | – |
\受賞/ 東京都同情塔 | 読む | 聴き放題対象 |
迷彩色の男 | 読む | 聴き放題対象 |
Blue | 読む | – |
猿の戴冠式 | 読む | 聴き放題対象 |
アイスネルワイゼン | 読む | 聴き放題対象 |
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