「芥川賞2024をまとめたページを見たい」
「ノミネート作品も合わせてチェックしたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、第171回・172回の芥川賞2024の結果を、ノミネート作品も合わせて紹介します。
芥川賞2024(上半期)の結果|第171回ノミネート作品も紹介

第171回芥川賞(2024上半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『サンショウウオの四十九日』(朝比奈秋)
- 『バリ山行』(松永K三蔵)
- 『転の声』(尾崎世界観)
- 『海岸通り』(坂崎かおる)
- 『いなくなくならなくならないで』(向坂くじら)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第171回】芥川賞受賞:サンショウウオの四十九日
作品名 | サンショウウオの四十九日 |
---|---|
著者 | 朝比奈秋 |
出版社 | 新潮社 |
第171回芥川賞受賞作!
同じ身体を生きる姉妹、その驚きに満ちた普通の人生を描く、芥川賞受賞作。
周りからは一人に見える。でも私のすぐ隣にいるのは別のわたし。不思議なことはなにもない。けれど姉妹は考える、隣のあなたは誰なのか? そして今これを考えているのは誰なのか――三島賞受賞作『植物少女』の衝撃再び。最も注目される作家が医師としての経験と驚異の想像力で人生の普遍を描く、世界が初めて出会う物語。
読んだ感想
結合双生児の姉妹という設定にまず驚きました。でも読み進めるうちに、杏と瞬の語りがすごく自然で、二人の関係性に引き込まれました。陰陽魚のイメージも面白くて、哲学的なテーマも考えさせられます。こんな独創的な小説、初めて読みました!
(20代女性)
結合双生児という難しい題材にもかかわらず、姉妹の日常を丁寧に掬い取った描写には心打たれました。一つの身体を共有しながらも個として輝く二人の姿が印象的です。『自我とは何か』という問いかけも奥深かったです。
(60代男性)
【第171回】芥川賞受賞:バリ山行
第171回芥川賞受賞作。
古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。
「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか!」(本文より抜粋)
会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。
読んだ感想
仕事で悩む主人公がバリ登山に挑む姿に共感しました。特に妻鹿さんの『自分軸』で生きる姿勢には憧れます。危険なルートを選ぶ理由や、それが彼らの人生観とどう繋がるかを考えさせられました。六甲山の描写もリアルで、まるで自分も登っているような気分になりました。
(30代男性)
波多と妻鹿さん、それぞれの生き方が『山』という舞台で鮮やかに描かれていました。特に、会社という安全圏から飛び出して未知の道を進む波多の成長には胸を打たれます。装丁にも細かな工夫がされていて、読後に表紙やカバー裏を見るとさらに感動しました。
(40代女性)
【第171回】ノミネート作品:転の声
【第171回芥川賞候補作】
「俺を転売して下さい」喉の不調に悩む以内右手はカリスマ“転売ヤー”に魂を売った!? ミュージシャンの心裏を赤裸々に描き出す。
読んだ感想
バンドマンの内面をここまで赤裸々に描いた小説は初めて。以内右手の焦りや欲望、エセケンとの関わりなど、どんどん引き込まれました。転売文化を新しい角度から描いているのが斬新で、自分の価値観も揺さぶられた気がします。
(30代男性)
【第171回】ノミネート作品:海岸通り
【第171回芥川賞候補作】
踊る、それがわたしたちの自由
海辺の老人ホームに集う女たちのゆるやかなつながり。
いま最も注目される新鋭の最新作。「これってフツー?」
「わたしの中じゃね」
「クズミさんのフツー、ちょっとヘン」(本文より)海辺の老人ホーム「雲母園」で派遣の清掃員として働くわたし、クズミ。
ウガンダから来た同僚マリアさん。
サボりぐせのある元同僚の神崎さん。
ニセモノのバス停で来ないバスを毎日待っている入居者のサトウさん。さまざまな人物が、正しさとまちがい、本物とニセモノの境をこえて踊る、静かな物語。
読んだ感想
老人ホームという閉ざされた空間での日常と、そこに生きる人々の姿がリアルに描かれていました。クズミさんのユーモアある語り口のおかげで重苦しくならず、一気に読めました。特にマリアさんを巡るエピソードは印象的で、人としてどうあるべきかを考えさせられる場面も多かったです。
(50代女性)
【第171回】ノミネート作品:いなくなくならなくならないで
作品名 | いなくなくならなくならないで |
---|---|
著者 | 向坂くじら |
出版社 | 河出書房新社 |
死んだはずの親友・朝日からかかってきた一本の電話。時子はずっと会いたかった彼女からの連絡に喜ぶが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。デビュー作にして第171回芥川賞候補作。
読んだ感想
タイトルからは想像できないほど深い内容でした。大切な人を失った主人公が、日常の中で少しずつ再生していく姿が心に残ります。特に、何気ない日常描写が美しく、例えば夕焼けを眺めるシーンでは自分もその場にいるような気持ちになりました。悲しみの中にも希望を感じられる作品です。
(30代男性)
芥川賞2024(下半期)の結果|第172回ノミネート作品も紹介

第172回芥川賞(2024下半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『DTOPIA』(安堂ホセ)
- 『ゲーテはすべてを言った』(鈴木結生)
- 『ダンス』(竹中優子)
- 『字滑り』(永方佑樹)
- 『二十四五』(乗代雄介)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第172回】芥川賞受賞:DTOPIA
恋愛リアリティショー「DTOPIA」新シリーズの舞台はボラ・ボラ島。ミスユニバースを巡ってMr.LA、Mr.ロンドン等十人の男たちが争う──時代を象徴する圧倒的傑作、誕生!
第172回芥川賞受賞作
読んだ感想
デートピアっていうリアリティショーの設定が斬新で面白かった!ミスユニバースを10人の男性が奪い合うって、SNSで大炎上しそう(笑)。でも、その中で人種とかジェンダーの問題にも触れていて、すごく考えさせられました。井矢とモモの過去の話も気になって、一気読みしちゃいました。
(20代男性)
恋愛番組「デートピア」を通じて、現代社会の様々な問題を浮き彫りにする手法がすごかったです。特に、視聴者が好きな回から見られるという設定が斬新で、物語の構成にも深く関わっていて面白かったです。
(40代女性)
【第172回】芥川賞受賞:ゲーテはすべてを言った
作品名 | ゲーテはすべてを言った |
---|---|
著者 | 鈴木 結生 |
出版社 | 朝日新聞出版 |
【第172回芥川賞受賞作】
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
ティー・バッグのタグに書かれたその言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが……。
ひとつの言葉を巡る統一の旅は、創作とは何か、学問とは何か、という深遠な問いを投げかけながら、読者を思いがけない明るみへ誘う。
若き才能が描き出す、アカデミック冒険譚!
読んだ感想
タイトルに惹かれて読みましたが、想像以上に面白かったです。主人公の統一さんが、ティーバッグのタグに書かれた謎のゲーテ名言を追いかける姿がユニークで、つい応援してしまいました。ヨハンとのドイツでの青春時代の回想も素敵でした。
(20代女性)
タイトルからは軽い印象を受けましたが、中身は非常に奥深い作品でした。統一さんがゲーテ名言を巡って繰り広げる探求は、私たちにも『本当に大事なものは何か』を問いかけてきます。ドイツ留学時代のエピソードも美しく描かれて素敵でした。
(60男性)
【第172回】ノミネート作品:ダンス
今日こそ彼らに往復ビンタ。もやもやはびこる職場と私を描く芥川賞候補作。
同じ部署の三人が近頃欠勤を繰り返し、その分仕事が増える私はイライラが頂点に。ある日、三人のうちの一人、先輩女性の下村さんから、彼らの三角関係を知らされる。恋人を取られたのに弱っているのか開き直っているのか分からない下村さんの気ままな「ダンス」に翻弄される私は、いったいどうすれば――新潮新人賞受賞作。
読んだ感想
「ダンス」は、社会人生活に慣れない私にとって、まるで未来の自分を見ているようでした。主人公と先輩の関係性が素敵で、こんな大人になりたいなって思いました。PUFFYみたいな先輩、憧れます!仕事の悩みも恋愛も、リアルに描かれていて共感できました。
(20代女性)
【第172回】ノミネート作品:字滑り
作品名 | 字滑り |
---|---|
著者 | 永方佑樹 |
出版社 | 文藝春秋 |
字滑りは、『文學界 2024年10月号』に掲載されています。
読んだ感想
「字滑り」、斬新な設定に驚きました。言葉が使えなくなる恐怖と、それを観察するキャラクターたちの姿が印象的。特に、骨火さんの視点が面白かったです。文字を食べる赤ん坊のシーン、不気味だけど言葉の本質を表現していました。
(40代女性)
【第172回】ノミネート作品:二十四五
第172回芥川龍之介賞候補作!
大事な人が、かつてここにいた
確かなしるしを何度でも辿る──喪失を抱えたまま生きていく、祈りの記録。
ロングセラー『旅する練習』の著者がはなつ待望の新作。「これは、叔母がどんなに私を思ってくれていたかということを、その死後も巧妙なやり方で繰り返しほのめかされ時には泣かされたところでぴんぴんしている、根深い恨みである。」
実家を出て二年、作家になった二十四五の私は弟の結婚式に参列するため、仙台に向かっている。
五年前に亡くなった叔母の痕跡を求めて、往復する時間の先にあるものとは。
読んだ感想
「二十四五」を読んで、20代後半の自分を思い出しました。主人公の迷いや不安が痛いほど分かる。特に、SNSでの人間関係がリアルで、今の若者の気持ちがよく伝わってきます。渋谷のスクランブル交差点での場面は印象的でしたね。仕事や恋愛の悩みも丁寧に描かれていて、共感できる部分が多かったです。
(30代女性)
芥川賞2024年(第171・172回)は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

第171・172回芥川賞(2024年)の受賞作品とノミネート作品を紹介してきました。
興味のある本が見つかった人は、ぜひ読んでみてくださいね↓
- 『DTOPIA』(安堂ホセ)
- 『ゲーテはすべてを言った』(鈴木結生)
- 『ダンス』(竹中優子)
- 『字滑り』(永方佑樹)
- 『二十四五』(乗代雄介)
作品名 | Amazon | \30日間無料/ オーディブル |
---|---|---|
\受賞/ サンショウウオの四十九日 | 読む | 聴き放題対象 |
\受賞/ バリ山行 | 読む | 聴き放題対象 |
転の声 | 読む | 聴き放題対象 |
海岸通り | 読む | 聴き放題対象 |
いなくなくならなくならないで | 読む | 聴き放題対象 |
\受賞/ DTOPIA | 読む | – |
\受賞/ ゲーテはすべてを言った | 読む | – |
ダンス | 読む | – |
字滑り | 読む | – |
二十四五 | 読む | – |
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Step2:アプリをダウンロードして聴く
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