「本屋大賞2024の歴代作品を全部チェックしたい!」
「一覧でまとめている記事はないのかな?」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、本屋大賞2024年(第21回)の結果を、部門ごとに、ノミネート作品も合わせて紹介します。
- 本屋大賞2024年の1位〜10位
- 翻訳小説部門1位〜3位
- 発掘部門
それでは見ていきましょう!
本屋大賞は、全国の書店員が“自分の店で一番おすすめしたい本”を投票で選ぶ賞です。
全国の新刊書店(オンライン書店含む)で働く書店員の“投票だけ”で決まる年間の書籍賞です。書店員が自ら読んで「面白い・薦めたい・店で売りたい」と思う本を選ぶ点が特徴です。
2004年に第1回が行われ、以後毎年実施されています。
選考は一次投票で上位10作をノミネートし、その全作を読了したうえで二次投票(ベスト3方式)で大賞を決定します。
運営は書店員有志による「本屋大賞実行委員会」。既刊本を掘り起こす発掘部門や、翻訳小説部門も併設されています。
本屋大賞2024年結果まとめ|ノミネート作品も紹介

まずは、本屋大賞2024年の1位(大賞)〜10位(ノミネート作品)までを紹介します。
先に結果一覧をお見せしますね↓
順位 | 作品名・受賞者 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
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1位(大賞) | 成瀬は天下を取りにいく (宮島未奈) | 0円で聴く > |
2位 | 水車小屋のネネ (津村記久子) | 0円で聴く > |
3位 | 存在のすべてを (塩田武士) | 0円で聴く > |
4位 | スピノザの診察室 (夏川草介) | 0円で聴く > |
5位 | レーエンデ国物語 (多崎礼) | 0円で聴く > |
6位 | 黄色い家 (川上未映子) | 0円で聴く > |
7位 | リカバリー・カバヒコ (青山美智子) | 0円で聴く > |
8位 | 星を編む (凪良ゆう) | – |
9位 | 放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件 (知念実希人) | 0円で聴く > |
10位 | 君が手にするはずだった黄金について (小川哲) | – |
【大賞】1位:成瀬は天下を取りにいく
作品名 | 成瀬は天下を取りにいく |
---|---|
著者 | 宮島未奈 |
出版社 | 新潮社 |
2024年本屋大賞受賞! シリーズ累計125万部突破の超人気作!
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。閉店を間近に控える西武百貨店に毎日通い、ローカル番組の中継に映るといいだした。さらに、お笑いコンビ・ゼゼカラでM-1に挑み、高校の入学式には坊主頭で現れ、目標は二百歳まで生きること。最高の主人公の登場に、目が離せない! 本屋大賞を受賞した圧巻の青春小説!
読んだ感想
まわりの語り手たちの視点から描かれる成瀬の“ぶっ飛びぶり”がユニークで、まるで観察対象を見守る気持ちに。テンポよく進むエピソードにはクスッと笑い、最後に見せる“人間らしい弱さ”に胸がギュッと締め付けられました。
(30代男性)
成瀬あかりは、本当に変だけど憎めない不思議ちゃん。コスパも羞恥心も気にせず、自分の興味に一直線な姿に、「私ももっと自由でいいんだ」と励まされた気がします。まわりが変わっていく様子も含めて、温かい読後感が残る一冊でした。
(40代女性)
2位:水車小屋のネネ
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●2024年「本屋大賞」第2位!●第59回「谷崎潤一郎賞」受賞!
●「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第1位!
●「キノベス!2024」第3位!
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誰かに親切にしなきゃ、
人生は長く退屈なものですよ18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉
ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生――助け合い支え合う人々の
40年を描く長編小説毎日新聞夕刊で話題となった連載小説、待望の書籍化!
読んだ感想
静かに、丁寧に積み重ねられる姉妹と町の人々の40年。その中で「誰かの善意」がきらりと浮かび上がり、読後に心がじんわりと温かくなる。ネネという鳥がそっと場を和ませ、人々のつながりをつないでいくさりげない優しさが染みました。
(30代女性)
1981年、18歳と8歳の姉妹が自立を選び、そば屋と水車小屋にたどり着く。それからの人生で、ほどよい距離感で続く支え合いと成長が美しい。ネネはただの鳥以上の存在で、人と人とをつなぐ架け橋のよう。日常に潜む優しさを教えてくれる物語です。
(40代男性)
3位:存在のすべてを
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がる。質感なき時代に「実」を見つめる者たち──圧巻の結末に心打たれる、『罪の声』に並び立つ新たなる代表作。
読んだ感想
誘拐事件から30年後、突然画家として戻ってきた被害者と、その事件を追う記者の物語。謎解きだけじゃなく、大人たちが抱える過去や覚悟がちゃんと描かれてて、「人って何を大切に生きてるんだろう?」って自然に考えさせられます。ちょっと難しいけど、強く心に残る一冊です。
(20代女性)
30年の空白を抱えた天才画家と、使命感に燃える記者が出会う――事件の真相だけでなく、「何を守り、何を手放すのか」を問いかける深い物語でした。登場人物たちの人生が重なり合い、ミステリーを超えた「生きる意味」を探す旅として胸を震わせる一冊でした。
(30代男性)
4位:スピノザの診察室
現役医師として命と向き合い続けた著者が到達した、「人の幸せ」とは。
380万部のベストセラー『神様のカルテ』を凌駕する、新たな傑作の誕生!
その医師は、最期に希望の灯りをともす。
【あらすじ】雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。
●著者より 読者の皆さまへメッセージ
医師になって二十年が過ぎました。
その間ずっと見つめてきた人の命の在り方を、私なりに改めて丁寧に描いたのが本作です。
医療が題材ですが「奇跡」は起きません。
腹黒い教授たちの権力闘争もないし、医者が「帰ってこい!」と絶叫しながら心臓マッサージをすることもない。
しかし、奇跡や陰謀や絶叫よりもはるかに大切なことを、書ける限り書き記しました。
今は、先の見えない苦しい時代です。
けれど苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるというものでもないでしょう。
少なくとも私の心に残る患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選びませんでした。
彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものです。
すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。
本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはありません。
読んだ感想
温かさと深い思索が同居した物語で、読んでいると「人間としてどうあるべきか」を静かに問いかけられる気がしました。マチ先生の優しさとユーモア、そして京都の風景を包む和菓子の描写が心にじんわり響き、読み終えた後に日常の大切さを見つけさせてくれる作品でした。
(20代女性)
「幸せとは何か」を追い求めながら、医師としてではなく人間としての在り方を模索する物語に引き込まれました。華やかな奇跡やスーパードクター像ではなく、地に足のついた共感と祈りのような対話が胸を打ちます。
(30代男性)
5位:レーエンデ国物語
毛布にくるまって読みふけった
あの頃のあなたへ――家を抜け出して、少女は銀霧が舞う森へと旅に出た。
こんなファンタジーを待っていた!ーーー
異なる世界、西ディコンセ大陸の聖イジョルニ帝国。
母を失った領主の娘・ユリアは、結婚と淑やかさのみを求める親族から逃げ出すように冒険の旅に出る。呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタン。
空を舞う泡虫、琥珀色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。ユリアはレーエンデに魅了され、森の民と暮らし始める。はじめての友達をつくり、はじめて仕事をし、はじめての恋を経て、親族の駒でしかなかった少女は、やがて帰るべき場所を得た。
時を同じくして、建国の始祖の予言書が争乱を引き起こす。レーエンデを守るため、ユリアは帝国の存立を揺るがす戦いの渦中へと足を踏み入れる。
読んだ感想
満月の夜に銀霧が立ち込め、病が人々をむしばむという設定がとても印象的でした。その中で必死に生きようとするユリアや仲間たちの姿に胸を打たれます。幻想的で美しい世界観なのに、描かれる人間ドラマはとても切実で、最後まで強く引き込まれました。
(40代女性)
父との絆や恋心を抱きながらも、国の運命に立ち向かおうとするユリアの姿がとてもまぶしかったです。壮大なファンタジーでありながら、登場人物の感情は身近でリアル。世界の秘密と人の想いが重なり合う物語で、読後に余韻が長く残りました。
(30代男性)
6位:黄色い家
2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。
60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。
長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。
まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、よりリスキーな〝シノギ〞に手を出す。歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい……。
善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!
読んだ感想
貧困と優しさの間で揺れる少女・花の姿が、胸に突き刺さります。若さと危うさが交錯する「黄色い家」の日常には、犯罪の影だけでなく、孤独と連帯の温度までが刻まれていて、一気にページをめくってしまう強烈な読後感が残りました。
(30代男性)
登場人物の心情の揺れや犯罪への一歩一歩が、まるで目の前で動いているかのようにリアルに伝わってきます。お金と愛情のはざまで選択を迫られる花の姿には、私自身の迷いも重なって、読み終えても頭から離れず、読みごたえに圧倒されました。
(30代女性)
7位:リカバリー・カバヒコ
作品名 | リカバリー・カバヒコ |
---|---|
著者 | 青山美智子 |
出版社 | 光文社 |
新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説が。アドヴァンス・ヒルの住人は、悩みをカバヒコに打ち明ける。成績不振の高校生、ママ友と馴染めない元アパレル店員、駅伝が嫌な小学生、ストレスから休職中の女性、母との関係がこじれたままの雑誌編集長。みんなの痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。
読んだ感想
それぞれに悩みを抱えた人々が、古びたカバの遊具「カバヒコ」に触れて “自分が治したい部分”を癒そうとする話。奇跡的な展開ではないけれど、その都市伝説がきっかけで心がじんわりほぐされ、前に進む勇気になる──やさしさがあふれる、日常の小さな奇跡を感じる物語でした。
(30代男性)
高校生、ママ友、プランナー、小学生、大人──5人の人生を描いた連作短編集なのに、それぞれの人物にしっかり共感できるのがすごい。カバヒコは治してくれるわけじゃないのに、そこに触れるだけで自分が見える気がする。読後、そっと背中を押されるような温かさが残りました。
(30代女性)
8位:星を編む
☆2023年本屋大賞受賞作 シリーズ最新作☆
第20回本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』続編花火のように煌めいて、
届かぬ星を見上げて、
海のように見守って、
いつでもそこには愛があった。ああ、そうか。
わたしたちは幸せだった
のかもしれないね。『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語
「春に翔ぶ」--瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?
「星を編む」--才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。
「波を渡る」--花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
読んだ感想
瀬戸内の穏やかな景色の中で、過去と未来が静かに交差する物語に心を震わせました。北原先生や暁海、編集者たちの人生を丁寧に掘り下げる三つの物語は、一つひとつがまるで小さな星のよう。読後、胸の奥に深い余韻と温かい光がいつまでも残ります。
(30代男性)
仕事や家族、友情、それぞれの「愛の形」を描いた短編が繋がり合い、大河のような物語を形づくっていました。前作を知っていると感動が倍増するけれど、初めてでも心に刺さる言葉が多くて。それぞれの選択がどれも切実に響いて、言葉にならない感動が心を満たします。
(40代女性)
9位:放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件
作品名 | 放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件 |
---|---|
著者 | 知念実希人 |
出版社 | ライツ社 |
本屋大賞ノミネート作家が書いた、9才から大人まで楽しめる本格ミステリ!
あの知念 実希人が本気で書いたシリーズがついに創刊!
考えることの楽しさ、気持ちよさがわかる!
「人生初の伏線回収」を子どもたちへ!
「大人のミステリ小説とまったく同じ手法で書きました」 by 知念 実希人
依頼人は、先生。学校で起こるふしぎな事件。
子どもたちが「人生で初めて読むミステリ」を目指しました。
殺人事件はない。でもトリックは本格的。
安心して読めて、しかも親子で楽しめる一冊になりました。
漢字にはすべて、フリガナつきです。
(あらすじ)
夜の学校。プールに放たれた金魚。だれが、なんのために?
4年1組の辻堂天馬・柚木陸・神山美鈴、通称「ミステリトリオ」が先生の依頼で動き出す!
「ぼくは読者に挑戦する」
名探偵・辻堂天馬の挑戦に、キミはこたえられるかーー?
読んだ感想
息子用に買ったのを読みましたが、小学生向けだからと侮れない、しっかりしたミステリの作り込みにびっくり。登場人物が少なくてシンプルだから読みやすいけど、トリックは本格派。読者を挑戦させる仕掛けに「自分でも推理を解きたい!」という気持ちが自然と湧いてきました。
(30代女性)
プールの授業が急に中止になって、その理由が「プールに金魚が放されたから」なんて、ただの笑える設定じゃなくて、本格トリックにちゃんとハマるのがすごい。伏線もスッキリ回収されるし、「ミステリってこんなに楽しいんだ!」とワクワクしながら読める児童書です。
(40代女性)
『放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件』は無料で聴けます>>
10位:君が手にするはずだった黄金について
作品名 | 君が手にするはずだった黄金について |
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著者 | 小川哲 |
出版社 | 新潮社 |
才能に焦がれる作家が、自身を主人公に描くのは「承認欲求のなれの果て」。
認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する連作短篇集。彼らはどこまで嘘をついているのか? いや、噓を物語にする「僕」は、彼らと一体何が違うというのか? いま注目を集める直木賞作家が、成功と承認を渇望する人々の虚実を描く話題作!
読んだ感想
成功と承認を求める怪しげな人物たちと出会いながら、「僕」は自分自身の虚構や欲望を問い直し、「小説家であること」の意味を探る。それは誰かを笑うことではなく、虚構の中に光を見出す姿勢の物語でした。哲学的でユーモアもあり、「小説とは何か」を深く考えさせられる短編集でした。
(40代男性)
「才能なんて必要ない」と言いながら、才能を渇望してしまう矛盾を抱える主人公に、自意識と承認欲求の苦さを感じました。フィクションと現実の境界が曖昧になる中で、一番本物なのは「自分自身」に向き合うことかもしれない。思わず自分も自己との対話を始めたくなる一冊です。
(30代女性)
本屋大賞2024年〈翻訳小説部門〉結果まとめ

本屋大賞2024年〈翻訳小説部門〉の結果を紹介します。
翻訳小説部門は、海外の小説を日本語に訳して出版した作品の中から選ばれる賞です。
まずは結果一覧をお見せしますね↓
順位 | 作品名 | \無料体験で0円/ オーディブル対象 |
---|---|---|
1位(大賞) | ようこそ、ヒュナム洞書店へ | – |
2位 | 卒業生には向かない真実 | – |
3位 | 不便なコンビニ | – |
翻訳小説部門1位:ようこそ、ヒュナム洞書店へ
作品名 | ようこそ、ヒュナム洞書店へ |
---|---|
著者 | ファン・ボルム(著) 牧野美加(訳) |
出版社 | 集英社 |
【2024年本屋大賞翻訳小説部門第1位】
完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。
ネットで人気を博し韓国で累計25万部(2023年9月26日現在)を突破した、心温まるベストセラー小説!
ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ……。
それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。
新米女性書店主と店に集う人々の、本とささやかな毎日を描く。
読んだ感想
燃え尽きたヨンジュが自分の小さな書店を開き、悩みを抱えた人々が集まり始める。コーヒーや読書会、静かな居場所…この書店は心がほっとする“居場所”で、読後には「自分にも大切な居場所がきっとある」とそっと背中を押されるような、温かい一冊でした。
(20代男性)
ここはただ本を売る場ではなく、人生に疲れた人が立ち寄るオアシス。主人公も登場人物も、誰もがどこか疲れていて、本と人によって少しずつ元気を取り戻していく。日常にそっと寄り添い、「完璧じゃなくても、今この瞬間がそれでいい」と感じられる優しい物語でした。
(30代女性)
翻訳小説部門2位:卒業生には向かない真実

作品名 | 卒業生には向かない真実 |
---|---|
著者 | ホリー・ジャクソン(著) 服部京子(訳) |
出版社 | 東京創元社 |
ミステリ史上最も衝撃的な3部作完結編!
大学入学直前のピップに、ストーカーの仕業と思われる不審な出来事がいくつも起きていた。無言電話や匿名のメールが届き、首を切られたハトが家の敷地で見つかったり、私道にチョークで頭のない棒人間を描かれたり。調べた結果、6年前の連続殺人との類似点に気づく。犯人は逮捕され服役中だが、ピップのストーカーの行為は、この連続殺人の被害者に起きたこととよく似ていた。ピップは自分を守るため調査に乗りだす。――この真実を、誰が予想できただろう? 『自由研究には向かない殺人』から始まった、ミステリ史上最も衝撃的な三部作完結!
読んだ感想
ピップの身に次々襲いかかる不穏な出来事――無言電話、匿名メール、首を切られた鳩の死体……。その緊迫感の中で、連続殺人事件との関連が明らかになり物語は驚愕の展開へ。予想を覆す衝撃の結末に、読み終えたあともしばらく頭から離れず、ミステリの枠を超えた衝撃を与える一冊でした。
(40代男性)
シリーズ完結編として、これまでの明るい探偵ごっことは一線を画す、真っ暗で重厚な異質さがありました。正義感だけで突き進んできたピップが、大きな代償を伴う選択をする姿が痛切で、読者の心を強く揺さぶります。「ミステリーというより、心のサスペンス」と呼びたくなるほど、強烈でした。
(30代女性)
翻訳小説部門3位:不便なコンビニ
作品名 | 不便なコンビニ |
---|---|
著者 | キム・ホヨン(著) 米津篤八(訳) |
出版社 | 小学館 |
韓国発ベストセラー、傑作Kヒーリング小説!
【2024年本屋大賞翻訳小説部門第3位】
【韓国で大ベストセラー】
【ソウルで舞台版ロングラン上演。ENAにてドラマ化進行中】ソウルの下町。亡き夫の遺産で建てたコンビニ「Always」を細々と営む元教師のヨムさんは、駅で無くした財布を拾ってくれたホームレスの男「独孤(トッコ)」と知り合う。記憶を失い言葉はたどたどしいが、誠実そうな独孤を見込んだヨムさんは、彼を深夜シフトの店員として雇う。近隣のコンビニに押され気味で品揃えが悪く、近所住人からは「不便なコンビニ」と呼ばれている「Always」の店員や客たちは、謎だらけで怪しげな独孤を警戒しつつ、一方でそれぞれに問題を抱えていた。
韓国で大ヒットを記録し、世界各国で出版され、舞台化、ドラマ化も進行中の大ベストセラー。誰もが生きづらさを抱えて生きるコロナ前夜のソウルを舞台に、人と人との関わり、罪と赦しを優しくユーモラスに描いた、8篇からなるKヒーリング小説の傑作。
読んだ感想
ソウルの下町にある小さなコンビニで、記憶を失ったホームレスの男・独孤が働き始める。言葉はゆっくりだけど、誠実で、少しずつ周囲の人たちの心をほぐしていく。人と人とのあたたかいつながりが、じんわり胸に響き、「不便」だからこそ心地よい、特別な物語でした。
(40代男性)
コンビニは「不便」だけど、人生の灯台のような場所になっていて、そこで交差する悩みや優しさがリアルに描かれていました。ユーモアと温かさにあふれた8つの物語は、読後もずっと心に残ります。まるでこのお店に立ち寄ったような、ほんわかした気持ちになれる一冊です。
(30代女性)
本屋大賞2024年〈発掘部門〉プラスティック

2022年11月30日以前に刊行された作品のなかで、時代を超えて残る本や、今読み返しても面白いと思う本を選ぶ『発掘部門』。
その中から「超発掘本!」に選ばれた作品は『プラスティック』でした。
54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。
読んだ感想
フロッピーに保存された主婦の日記が、読めば読むほど謎めいて、世界そのものが崩れ出すような不安に引き込まれました。人格が複数に分かれていく描写も衝撃的で、「自分とは何か」を問い直させられる深い余韻が残る傑作ミステリーでした。
(40代男性)
読み進めるほどに構成の巧みさに圧倒され、伏線が次々にぴたりとはまる爽快さが味わえました。語り手が変わるごとに視点がガラリと変わって、最後には「まさかそう繋がるとは!」と驚かされた。
(20代女性)
まとめ:本屋大賞2024年は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

本屋大賞2024年の受賞作品を紹介してきました。
興味のある本があったら、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
無料で聴く方法
オーディブルの30日無料体験を使うことで、「オーディブル対象の本屋大賞作品」を無料で聴くことができます。
無料体験は、お試し期間中いつでもキャンセルできるので、安心して利用できますよ。
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それぞれ見ていきましょう
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あとは、好きな作品を探して聴くだけです!

よいオーディブル体験を〜