「芥川賞2021をまとめたページを見たい」
「ノミネート作品も合わせてチェックしたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、第165回・166回の芥川賞2021の結果を、ノミネート作品も合わせて紹介します。
芥川賞2021(上半期)の結果|第165回ノミネート作品も紹介

第165回芥川賞(2021上半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『貝に続く場所にて』(石沢麻依)
- 『彼岸花が咲く島』(李琴峰)
- 『氷柱の声』(くどうれいん)
- 『水たまりで息をする』(高瀬隼子)
- 『オーバーヒート』(千葉雅也)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第165回】芥川賞受賞:貝に続く場所にて
あの日行方不明となった彼が、ドイツの私の元を現れる。
忘却に抗う言語芸術の傑作にして、鮮烈なるデビュー小説。第165回芥川賞受賞作
第64回群像新人文学賞受賞作ドイツの学術都市ゲッティンゲンに暮らす私の元に、東日本大震災で行方不明になった彼が現れる。
陽に透けないほどの存在感を持つその訪問者に私は安堵するが、死者との邂逅はその街と人の様相を重層的な記憶を掘り起こすように変容させてゆく。
群像新人文学賞と芥川賞をダブル受賞した著者のデビュー作。
読んだ感想
人生について考えさせられる一冊でした。人間関係や選択の難しさがリアルに描かれていて、何度も自分自身と重ねてしまいました。読み終わった後もずっと心に残る作品で、また違うタイミングで読み返したいと思います。
(20代男性)
「貝に続く場所にて」は、震災の記憶を背景にした物語で、幻想的な友情が心に響きました。主人公の葛藤がリアルに描かれていて、読み進めるのが楽しかったです。感動的なラストが印象に残ります。
(40代女性)
【第165回】芥川賞受賞:彼岸花が咲く島
【第165回 芥川賞受賞作!】
彼岸花を採りに砂浜にやってきた島の少女・游娜(ヨナ)は、
白いワンピース姿で倒れていた少女を見つける。
記憶を失っていた少女は、海の向こうから来たので「宇実(ウミ)」と名付けられた。
この島では、〈ニホン語〉と〈女語(じょご)〉、二つの言語が話され、
白い服装のノロたちが指導者、歴史の担い手、司祭だった。
宇実は游娜 、その幼馴染の拓慈(タツ)という少年に〈ひのもとことば〉を教え、
〈女語〉を教わって仲良くなるが、やがて進路を選ぶ時期がくる。
「成人の儀」にのぞむ3人それぞれの決意とは――。国籍・言葉・性別などの既存の境界線を問い直す世界を描いた問題作。
読んだ感想
物語全体に流れる静かな緊張感と、美しい描写に心を奪われました。読み進めるうちに島の秘密が明らかになり、社会問題について考えさせられる展開には圧倒されました。ぜひ多くの人に読んでほしいです。
(50代女性)
この作品は、深いテーマを取り扱う話でしたが、最後には希望を感じさせる部分があってよかったです。ぜひ最後まで読みきってほしい作品です。
(50代男性)
【第165回】ノミネート作品:氷柱の声
第165回芥川賞候補作。
語れないと思っていたこと。
言葉にできなかったこと。東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。
それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。
読んだ感想
「氷柱の声」は、震災をテーマにした物語で、伊智花の葛藤がリアルに描かれていて、感情移入しやすかったです。読み進めるうちに涙が出てきて、心に響く作品でした。
(20代女性)
【第165回】ノミネート作品:水たまりで息をする
ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津実(いつみ)。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。そして川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津実は、夫の姿を探すが……。女性が主体として生きていくことの難しさを描いた物語。
読んだ感想
この作品を読んで、夫が風呂に入らなくなることで夫婦間のコミュニケーションがどう変わるのかを考えさせられました。細やかな心理描写が印象的で、特に夫婦の微妙な距離感がとてもリアルだった。とても考えさせられる1冊です。
(30代女性)
【第165回】ノミネート作品:オーバーヒート
行きつけのバー、年下の恋人、故郷の家族と友人たち……。
かけがえのない日々を描き、芥川賞候補となった傑作恋愛小説。
川端賞受賞の名短篇「マジックミラー」併録。「新書大賞2023」受賞『現代思想入門』の著者による文学の最前線。
京都の大学に准教授のポストを得た僕は、東京から大阪へ移り住んだ。男性同士の関係である年下の恋人は、料理の好みが似ていて、僕の書いた文章を楽しそうに読む。その穏やかな距離がもたらす思慕――。
行きつけのバー、熱帯魚の水槽、折々のツイート、故郷の家族と友人たち。かけがえのない日々を鮮やかに描いた芥川賞候補作「オーバーヒート」。新宿とハッテン場を舞台にし、川端康成文学賞を受賞した傑作短篇「マジックミラー」を併録。
読んだ感想
最後の展開が予想外で、思わず涙が出てしまいました。人間の温かさや絆が描かれていて、心に残る作品でした。
(60代女性)
芥川賞2021(下半期)の結果|第166回ノミネート作品も紹介

第166回芥川賞(2021下半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『ブラックボックス』(砂川文次)
- 『我が友、スミス』(石田夏穂)
- 『Schoolgirl』(九段理江)
- 『オン・ザ・プラネット』(島口大樹)
- 『皆のあらばしり』(乗代雄介)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第166回】芥川賞受賞:ブラックボックス
第166回芥川賞受賞作。
ずっと遠くに行きたかった。
今も行きたいと思っている。自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。
自衛隊を辞め、いまは自転車メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。(本書より)
気鋭の実力派作家、新境地の傑作。
読んだ感想
雨の日の配達シーンが印象的でした。主人公のサクマが感じる不安や焦りが、まるで自分のことのように感じられ、心に響きました。
(30代女性)
『ブラックボックス』は、現代の若者が抱える「生きづらさ」を見事に表現していると感じました。社会のルールに抗う姿勢が描かれていて、勇気をもらえる作品です。
(50代男性)
【第166回】ノミネート作品:我が友、スミス
「別の生き物になりたい」――筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、本格的な筋トレと食事管理を始める。しかし、大会で結果を残すためには筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった…。鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。彼女が決勝の舞台で取った行動とは? 世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作!
読んだ感想
仕事帰りにジム通いしている自分には刺さる内容でした。U野がボディビル大会を目指して努力する姿には勇気づけられます。特に減量やトレーニングの細かな描写がリアルで共感しました。また、筋トレを哲学的に捉える視点も新鮮で、ただ鍛えるだけじゃない深さを感じました。
(30代男性)
【第166回】ノミネート作品:Schoolgirl
作品名 | Schoolgirl |
---|---|
著者 | 九段 理江 |
出版社 | 文藝春秋 |
第166回芥川賞候補作!令和版「女生徒」
どうして娘っていうのは、こんなにいつでも、
お母さんのことを考えてばかりいるんだろう。社会派YouTuberとしての活動に夢中な14歳の娘は、
私のことを「小説に思考を侵されたかわいそうな女」だと思っている。
そんな娘の最新投稿は、なぜか太宰治の「女生徒」について――?第126回文學界新人賞受賞作「悪い音楽」を同時収録。
読んだ感想
母親の対立を通じて世代間の価値観の違いを描かれていて、深く考えさせられました。母親視点では娘との距離感に悩み、娘視点では母親への苛立ちが描かれていて、どちらにも共感しました。
(30代女性)
【第166回】ノミネート作品:オン・ザ・プラネット
作品名 | オン・ザ・プラネット |
---|---|
著者 | 島口 大樹 |
出版社 | 講談社 |
第166回芥川龍之介賞候補作。
「終わったのかな」「なにが?」「世界?」
同じ車に乗り込んだぼくら四人は、映画を撮るために鳥取砂丘を目指す。
注目の新星が重層する世界の「今」を描く、ロード&ムービー・ノベル。「これからぼくらが話すことは、人類最後の会話になるかもしれない。
そうやって考えるとき、皆は何を話したい?」
記憶すること、思い出すこと、未来に向かって過去をみつけ直すこと。
現実と虚構の別を越えて、新しい世界と出会う旅。群像新人文学賞受賞のデビュー作『鳥がぼくらは祈り、』に続く、23歳の飛躍作!
読んだ感想
「オン・ザ・プラネット」は、映画撮影のために鳥取砂丘へ向かう4人のドライブが描かれていて、途中で交わされる『世界って何だろう?』みたいな会話が哲学的で面白かったです。日常の小さな出来事が大切にされていて、心温まる作品です。
(20代男性)
【第166回】ノミネート作品:皆のあらばしり
ぼくと中年男は、謎の本を探し求める。三島賞作家の受賞第一作。幻の書の新発見か、それとも偽書か――。高校の歴史研究部活動で城址を訪れたぼくは中年男に出会う。人を喰った大阪弁とは裏腹な深い学識で、男は旧家の好事家が蔵書目録に残した「謎の本」の存在を追い始めた。うさん臭さに警戒しつつも、ぼくは男の博識に惹かれていく。ラストの逆転劇が光る、良質のミステリのような注目作。
読んだ感想
地方の酒蔵を舞台にした物語ですが、日本酒造りだけではなく、人間関係や地域文化も丁寧に描かれていました。新人職人が失敗しながらも成長していく姿には共感しましたし、地元住民との交流シーンには温かさを感じました。“あらばしり”という言葉自体にも惹かれますね。
(50代男性)
芥川賞2021年(第165・166回)は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

第166・165回芥川賞(2021年)の受賞作品とノミネート作品を紹介してきました。
興味のある本が見つかった人は、ぜひ読んでみてくださいね↓
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---|---|---|
\受賞/ 貝に続く場所にて | 読む | 聴き放題対象 |
\受賞/ 彼岸花が咲く島 | 読む | 聴き放題対象 |
氷柱の声 | 読む | 聴き放題対象 |
水たまりで息をする | 読む | – |
オーバーヒート | 読む | – |
\受賞/ ブラックボックス | 読む | 聴き放題対象 |
我が友、スミス | 読む | – |
Schoolgirl | 読む | – |
オン・ザ・プラネット | 読む | – |
皆のあらばしり | 読む | – |
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