「直木賞2025の結果まとめを見たい」
「ノミネート作品も合わせてチェックしたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、第173・174回の直木賞(直木三十五賞)2025の結果を、ノミネート作品も合わせて紹介します。
直木賞2025(上半期)の結果|第173回ノミネート作品も紹介

第173回直木賞(2025上半期)の受賞作は「該当作なし」となりました。(第173回芥川賞も「該当者なし」でした)
第173回のノミネート作品は以下の6作品です。
- 『ブレイクショットの軌跡』(逢坂冬馬)
- 『乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO』(青柳碧人)
- 『嘘と隣人』(芦沢央)
- 『踊りつかれて』(塩田武士)
- 『Nの逸脱』(夏木志朋)
- 『逃亡者は北へ向かう』(柚月裕子)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第173回】ノミネート作品:ブレイクショットの軌跡
| 作品名 | ブレイクショットの軌跡 |
|---|---|
| 著者 | 逢坂冬馬 |
| 出版社 | 早川書房 |
底が抜けた社会の地獄で、あなたの夢は何ですか?
自動車期間工の本田昴は、Twitterの140字だけが社会とのつながりだった2年11カ月の寮生活を終えようとしていた。最終日、同僚がSUVブレイクショットのボルトをひとつ車体の内部に落とすのを目撃する。見過ごせば明日からは自由の身だが、さて……。以降、マネーゲームの狂騒、偽装修理に戸惑う板金工、悪徳不動産会社の陥穽、そしてSNSの混沌と「アフリカのホワイトハウス」――移り変わっていくブレイクショットの所有者を通して、現代日本社会の諸相と複雑なドラマが展開されていく。人間の多様性と不可解さをテーマに、8つの物語の「軌跡」を奇跡のような構成力で描き切った、『同志少女よ、敵を撃て』を超える最高傑作。
読んだ感想
SUV『ブレイクショット』が現れるたびに本田昴の運命が大きく動き、最後にエピソードが一つに束ねられる展開が痛快で、ページをめくる手が止まりませんでした。物語を閉じた後も、余韻がすごかったです。
(30代男性)
【第173回】ノミネート作品:乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO
| 作品名 | 乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO |
|---|---|
| 著者 | 青柳 碧人 |
| 出版社 | 新潮社 |
探偵作家と外交官。若き二人が友となり……斬新な発想で描く波瀾万丈の物語。
大学の先輩後輩、江戸川乱歩と杉原千畝。まだ何者でもない青年だったが、夢だけはあった。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、互いの人生が交差しつつ感動の最終章へ。「真の友人はあなただけでしたよ」――泣ける傑作。
読んだ感想
「人間椅子」の乱歩と「命のビザ」の杉原千畝。全然違うタイプの二人が、まさかの親友。互いの才能を信じ、支え合いながら、それぞれの運命を切り開いていく姿に胸が熱くなります。特に、まだ無名な二人の青春時代は、悩んだり笑ったり、共感ポイントだらけ。歴史を知らなくても楽しめる、最高のエンタメ小説です!
(30代女性)
【第173回】ノミネート作品:嘘と隣人
ストーカー化した元パートナー、マタハラと痴漢冤罪、技能実習制度と人種差別、SNSでの誹謗中傷・脅し……。
リタイアした元刑事の平穏な日常に降りかかる事件の数々。
身近な人間の悪意が白日の下に晒された時、捜査権限を失った男・平良正太郎は、事件の向こうに何を見るのか?
読んだ感想
隣人の些細な「嘘」が、疑心暗鬼を生み、コミュニティ全体を歪ませていく…。この小説の本当の怖さは、事件そのものよりも、登場人物たちの心の動きにあります。誰もが少しずつ嘘をつき、自分に都合の良いように真実をねじ曲げていく様子は、読んでいて背筋が凍るほど。自分のご近所付き合いまで怖くなってしまう、傑作心理サスペンスです。
(40代女性)
【第173回】ノミネート作品:踊りつかれて
誰かが死ななきゃ分かんないの?
首相暗殺テロが相次いだあの頃、インターネット上にももう一つの爆弾が落とされていた。ブログに突如書き込まれた【宣戦布告】。そこでは、SNSで誹謗中傷をくり返す人々の名前や年齢、住所、職場、学校……あらゆる個人情報が晒された。
ひっそりと、音を立てずに爆発したその爆弾は時を経るごとに威力を増し、やがて83人の人生を次々と壊していった。
言葉が異次元の暴力になるこの時代。不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷にあったお笑い芸人・天童ショージは自ら死を選んだ。ほんの少し時を遡れば、伝説の歌姫・奥田美月は週刊誌のデタラメに踊らされ、人前から姿を消した。
彼らを追いつめたもの、それは――。
読んだ感想
単なる社会派ミステリーではありません。なぜ男は、自らの人生を懸けてまで、二人のアーティストを守ろうとしたのか?その謎を追う先にあったのは、恋愛や友情という言葉では表せない、人間の深く、切実な愛情の物語でした。昭和と令和、二つの時代を繋ぐ壮大な構成に圧倒されます。読み終えた後の余韻が凄まじく、涙なしには語れません。
(50代男性)
【第173回】ノミネート作品:Nの逸脱
【2025年第173回直木賞候補作!!】
爬虫類のペットショップでアルバイトをする金本篤は、売れ残ったフトアゴヒゲトカゲが処分されそうになるのを見て、店長に譲ってくれと頼む。だが、提示された金額はあまりに高額で、「ある男」を強請って金を得ようと一計を案じるが……。自ら仕掛けた罠が思いがけぬ結末を呼び込む「場違いな客」など、町の「隣人」たちが日常の奈落で繰りひろげる3つの物語。
読んだ感想
全三編、どの話も登場人物が狂気の淵で必死にもがく姿が生々しい。特にラストを飾る「占い師B」の強烈なインパクトと、全体の半分以上を占める熱量には圧倒されました。犯罪の一歩手前で終わる独特の「寸止め」感が、なんとも言えないダークな余韻を残します。好みは分かれそうですが、このギリギリの緊張感と後味の悪さは間違いなくクセになる。才能を感じる一冊です。
(30代男性)
【第173回】ノミネート作品:逃亡者は北へ向かう
人生を変えるために青年は北を目指した
震災の混乱のなか、ふたつの殺人事件が起きた。
逃亡する容疑者と追う刑事。
ふたりはどこへ辿り着くのか――。
『孤狼の血』『盤上の向日葵』『教誨』『風に立つ』の著者が東北を舞台に描く震災クライムサスペンス!
読んだ感想
東日本大震災という癒えない傷が、孤独な男の人生を狂わせていく。作者自身の被災体験に裏打ちされた心理描写は、息苦しいほどにリアルです。愛されなかった男が、父からの手紙だけを頼りに北へ向かう。次々とボタンを掛け違えていく絶望的な展開は読んでいて辛いですが、旅の途中で出会う少年との絆、そして最後の最後に示される僅かな希望の光に、涙がこぼれました。
(30代女性)
直木賞2025(下半期)の結果〜第174回ノミネート作品も紹介〜

第174回直木賞(2025下半期)の受賞作品とノミネート作品は以下の5作品です。(
- 『カフェーの帰り道』(嶋津輝)
- 『白鷺立つ』(住田祐)
- 『神都の証人』(大門剛明)
- 『家族』(葉真中顕)
- 『女王様の電話番』(渡辺優)
それぞれの作品と特徴、読んだ感想を見ていきましょう。
【第174回】直木賞受賞:カフェーの帰り道
【第174回直木賞受賞作】
東京・上野のカフェーで女給として働いた、
“百年前のわたしたちの物語”。
『襷(たすき)がけの二人』で直木賞候補となった著者、待望の最新作!
強くたおやかに生きる女性たちが、みんな、みんな、愛おしい。
――原田ひ香
東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹久夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。
【目次】
稲子のカフェー
嘘つき美登里
出戻りセイ
タイ子の昔
幾子のお土産
読んだ感想
章ごとに主人公が変わり、以前登場した人のその後が見える構成も楽しい。温かい気持ちになれる一冊でした。
(30代男性)
女性が仕事や生き方を自由に選びにくかった時代の息苦しさも丁寧に描かれていました。それでも女給たちが自分なりの道を見つけ、たくましく暮らしていく姿が印象的です。百年前の物語なのに、現代にも通じる悩みや強さを感じました。
(50代女性)
【第174回】ノミネート作品:白鷺立つ
第174回直木賞候補、第32回松本清張賞受賞、異形の本格歴史小説。
玉照院の師弟は〝やんごとなき秘密〟を抱えていた――
天明飢饉の傷痕いまだ癒えぬ比叡山延暦寺に、失敗すれば死といわれる〈千日回峰行〉を成し遂げようとする二人の仏僧がいた。
歴史に名を残すための闘いは、やがて業火となり叡山を飲み込んでいく。
読んだ感想
過酷な修行で体が限界に近づいていく過程は、読んでいるこちらまで苦しくなりました。それでも歩く僧たちの執念に圧倒されました。静かな話なのに、かなり熱量のある小説です。
(30代男性)
【第174回】ノミネート作品:神都の証人
◎第174回直木賞候補作◎
◎第16回山田風太郎賞受賞◎冤罪で父を奪われた少女と、真実を求めた弁護士と検事。
昭和から続く80年の覚悟が、司法の「開かずの扉」をこじ開ける。************************************
重厚なリーガルミステリーの中で、女と男たちの人生が息をしている。
作者の才能はタフだ。
――朝井まかて見てきたように景色と人を思い出せる。
物語に押し倒されるというのは、きっとこういうことなんだろう。
――桜木紫乃生きるということは、かくも哀しく美しいものか。
司法の闇、冤罪の虚構、人間の絆。作家の才能に嫉妬する。
――堀川惠子時代を超えて受け継がれる法律家の矜持に心が震えた。
―五十嵐律人わたしはこれ以上のリーガルミステリを知らない。
―染井為人
************************************神がいるはずの街で起きた、司法の暴力。
父娘の幸せな日々は葬られた。【あらすじ】
昭和18年。戦時下、「神都」と称される伊勢で、弁護士の吾妻太一は苦悩していた。
官憲による人権侵害がはびこり、司法は死んだも同然。
弁護士は正業にあらずと、子どもたちにさえ蔑まれていた。
だが、一人の少女・波子との出会いが、吾妻の運命を変える。
彼女の父は、一家惨殺事件で死刑判決を受けた囚人だった。
「お父ちゃんを助けて」
波子の訴えを受け、吾妻は究極の手段に打って出る。
無罪の証拠を得るため、自らも犯罪者として裁かれる覚悟をして――。
だがそれは、長い戦いの始まりに過ぎなかった。
読んだ感想
500ページを超える本なので身構えましたが、読み始めると止まりませんでした。一つの冤罪事件を80年も追い続ける展開がすごいです。時代が変わるたびに緊張感も増していきました。
(20代男性)
【第174回】ノミネート作品:家族
「家族って、なんだと思います?」
「現実の世界では、すんなり完全犯罪を
達成できてしまうこともあるんだって学んだんです」2011年11月3日、裸の女性が交番に駆け込み、「事件」が発覚した。奥平美乃(おくだいら・みの)と名乗るその女性は、半年と少し前、「妹夫婦がおかしな女にお金をとられている」と交番に相談に来ていたが、「民事不介入」を理由に事件化を断られていた。
奥平美乃の保護を契機として、表に出た「死」「死」「死」…… 彼女を監禁していた「おかしな女」こと夜戸瑠璃子(やべ・るりこ)は、自らのまわりに疑似家族を作り出し、その中で「躾け」と称して監禁、暴行を主導。何十年も警察に尻尾をつかまれることなく、結果的に十三人もの変死に関わっていた。
出会ってはならない女と出会い、運命の糸に絡めとられて命を落としていく人々。 瑠璃子にとって「家族」とはなんだったのか。そして、「愛」とは。
「民事不介入」に潜む欠陥を日本中に突きつけた「尼崎連続変死事件」をモチーフとした、戦慄のクライムエンターテイメント!
読んだ感想
登場人物が多く、時間や視点も入れ替わるので、それぞれが被害者にも加害者にもなっていく過程から目を離せません。複雑だからこそ事件の異様さが伝わります。
(30代女性)
【第174回】ノミネート作品:女王様の電話番
好きだけど、触れあうことはできない。
そんな私は異端者なのだろうか。主人公の志川は、新卒で就職した不動産会社を辞め、現在、SMの女王様をデリバリーするお店の電話番をしている。友達には「そんな職業は辞めたら?」と眉をひそめられたが、女王様の中でも美織さんという最高に素敵な人に出会い、そこそこ幸せに暮らしていた。
ある日、あこがれの美織さんと初めてごはんを食べに行く約束をして舞い上がるものの、当日にドタキャン。そのまま音信不通になってしまう。彼女の常連のお客さんなどにこっそり連絡を取り行方を探るうちに、どうも自分の知っている美織さんとは違う面ばかりが見えてきて……。
過去、志川が不動産会社を辞めた理由は、あこがれの男性社員・星先輩と付き合う寸前に、先輩が自分に求めている性的なことが一切無理だと気づいたからだった。好きだったのに。付き合えないと正直に言っただけで、志川は同僚に悪女扱いをされ、そのまま会社にもいづらくなり、退社することになってしまったのだ。
私はアセクシャルなのだろうか? 「ない」ことを証明するのは、悪魔の証明だ。もしかしたら、まだ見ぬピンクのひつじに会えるかもしれないのに……。なんでも性的なことや恋愛に結びつける世の中に馴染めない主人公の戸惑いを通じて、現代社会を描く問題作。アセクシャルの自身に戸惑い、彷徨い、清爽と一歩を踏み出す――。
小説すばる新人賞受賞から10年。物語はしたたかに進化する。【著者プロフィール】
渡辺優(わたなべ・ゆう)
1987年宮城県生まれ。2015年に「ラメルノエリキサ」で第28回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。他の著作に『自由なサメと人間たちの夢』『アイドル 地下にうごめく星』『クラゲ・アイランドの夜明け』『アヤとあや』『カラスは言った』『私雨邸の殺人に関する各人の視点』『月蝕島の信者たち』などがある。
読んだ感想
人を好きでも触れたいとは思わない志川の感覚が、丁寧に描かれていました。恋愛なら身体の関係も当然という空気は確かに嫌…かも。好きにもいろいろな形があっていいと思いました。
(20代女性)
直木賞2025年(第173・174回)は、ぜひノミネート作品も含めて読んでみよう

第173・174回直木賞(2025年)の受賞作品とノミネート作品を紹介してきました。
興味のある本が見つかった人は、ぜひ読んでみてくださいね↓
| 作品名 | Amazon | \30日間無料/ オーディブル |
|---|---|---|
| ブレイクショットの軌跡 | 読む | 聴き放題対象 |
| 乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO | 読む | 聴き放題対象 |
| 嘘と隣人 | 読む | 聴き放題対象 |
| 踊りつかれて | 読む | 聴き放題対象 |
| Nの逸脱 | 読む | – |
| 逃亡者は北へ向かう | 読む | 聴き放題対象 |
| \受賞/ カフェーの帰り道 | 読む | 聴き放題対象 |
| 白鷺立つ | 読む | 聴き放題対象 |
| 神都の証人 | 読む | – |
| 家族 | 読む | 聴き放題対象 |
| 女王様の電話番 | 読む | 聴き放題対象 |
聴く読書の「オーディブル」なら30日無料体験できるので、試して「一気読み(聴き)」するのもいいですね。
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Step2:アプリをダウンロードして聴く
続いて、スマホにアプリをダウンロードして、好きな本を聴いてみましょう。
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初めて開くときには、Amazonへのサインインが必要なので、必要な情報を入力してサインインします。
あとは、好きな作品を探して聴くだけです!

よいオーディブル体験を〜


